体育祭の後A 〜真なる相棒〜
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ら俺も生徒会に入る事になったんだ」
「! 沢田が生徒会? 本当か? すごいじゃないか」
綾小路君にしては珍しく、目を見開いて俺の事を見ている。
「うん、生徒会長と一ノ瀬さんに誘われてさ。しかも副会長として……」
「! 1年で副会長? それはまた思い切った人事だな。お前もよく引き受けたよな、そんな責任のある立場を」
「あはは……うん。まぁAクラスに上がるのに役立つかもしれないし、それに……生徒会長がすごい必死な気がしてさ」
「必死? あの生徒会長がか?」
「そうなんだよ。なんか断っちゃいけない気がしてさ」
「……そうか」
綾小路君は少し考え込むと、いつもの飄々とした態度に戻った。
「まぁいいんじゃないか? 沢田がそうしたいと思ったなら、俺は尊重するぞ」
「本当? ありがとうね」
「ああ。……あ、そろそろ時間だな」
ふと、壁にかけられた時計を見た綾小路君は、俺に手を差し出して来た。
「沢田、もう動けるか?」
「あ、うん。もう大丈夫だと思う。……でもなんで?」
「実はな、体育祭が終わった後、Aクラスの神室って女子から声をかけられたんだ」
「なんて?」
「放課後、沢田が目覚めたら一緒に特別棟の3階に来てくれ、だそうだ」
神室という名前に聞き覚えはない。まず話した事はないだろう。
「神室? ……面識ないな、綾小路君の知り合い?」
「いや、俺も面識はない」
綾小路君も面識がないとは。じゃあいったい何で俺達を?
それに何で特別棟の3階に?
監視カメラのない場所がいいのか?
「色々気にはなるけど……とりあえず行った方がいいよね?」
「そうだな。一応呼ばれてるわけだしな」
「……うん、じゃあ行こうか」
「ああ……その前に着替えだな。お前の荷物と着替えは持って来たから、着替えてから行こう」
ということで、俺はベットから出て制服に着替え、綾小路君と共に特別棟3階へ向かうのだった。
?? 特別棟 ??
特別棟の入り口に着くと、1人の女子が立っていた。
「……あれが神室さん?」
「ああ」
俺達が近づくと、神室さんもこちらに気付いた。
「……あ、来たね」
「まあな。……待ち合わせは3階じゃなかったか?」
「そうよ、3階であんた達を待ってる子がいるの。私はただの呼びだし係だから。ほら、着いたならさっさと3階に行くよ」
終始面倒くさそうな神室さんに続き、
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