体育祭当日C 〜エースを取り戻せ!〜
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談を受け入れようとしたその時、桔梗ちゃんが話に加わって来た。
「何だよ、桔梗」
「あ、あのね? 少し時間をあげて欲しいの!」
「あ? 時間だ?」
「そう! 今は2人とも困惑しているんだろうし、しばらく時間をあげて、きちんと考えさせてあげて欲しいの! それで示談を選ぶなら私もポイントをカンパするから!」
桔梗ちゃんのその提案を聞き、龍園君は少し怒りが治ったようだ。
「……いいだろう。お前ら、クラスメイト思いの桔梗と、慈悲深い俺に感謝しろよ? 決断は放課後まで待ってやる。桔梗、お前がこいつらをきちんと連れてこい」
「うん! もちろんだよ!」
そう言うと、龍園君は保健室から出て行ってしまった……
「……うう」
「! 大丈夫か?」
龍園君がいなくなると、木下さんが呻き声を上げた。怪我が痛むのだろう。
木下さんに被り布団を被せると、茶柱先生は俺達を話しかけた。
「お前達、とりあえず保健室から出ろ。木下を落ち着かせないといけないからな」
「あの、保健の先生を呼んできましょうか?」
桔梗ちゃんが気を利かせようとするが、茶柱先生は首を横に振った。
「いや、今忙しいだろうから、しばらく私が見ていよう」
「そうですか〜。分かりました。じゃあ2人共、行こっか」
「うん……」
桔梗ちゃんに続いて、保健室から出ようとすると……
「……あ、あの。沢田君、堀北さん」
顔だけ布団から出した木下さんに声をかけられた。
「どうしたの?」
「……ごめんなさい」
「! いいんだ。君は悪くないよ。ね、堀北さん」
「……そうね。さっきまでの様子を見ていればわかるわ」
「……ありがとう」
木下さんは布団を頭まで被った。そして、その様子を見た茶柱先生がカーテンでベットを隠した。
カーテンを閉めた茶柱先生は、俺達の顔を見て来た。
「お前達、どうするつもりだ?」
「……それは」
「大丈夫です。放課後になったらすぐに解決させるので」
「えっ?」
「……わかった。沢田を信じよう。頼んだぞ」
「はい」
そして、俺達は保健室から出た。
?? 廊下 ??
廊下に出ると、桔梗ちゃんが質問して来た。
「ねぇツナ君。さっき解決させるって言ってたでしょ? どうするつもりなの?」
「ん〜。それは秘密かな?」
「え〜! 教えてよぉ〜♪」
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