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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
体育祭準備B
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 俺は龍園君と桔梗ちゃんが話している内容を聞いている。だから確証はある。まぁカルメンに聞いたなんて言えないけど。

 

「それで……辰グループの優待者は……」

「櫛田桔梗。……つまり、船上試験の裏切り者は櫛田ってことだな」

 

 分かってたけど、改めて口に出すと心に来るものがあるよね。

 

「はぁ〜」

「……悲しそうだな」

「……まぁね。どうして裏切ったのかも分からないし、その目的も分からないから」

「ああ。……で、どうして1人で悩んでたんだ?」

「だって、桔梗ちゃんがDクラスを裏切ったなんて皆には言えないじゃない?」

「何でだよ」

「桔梗ちゃんの立場が悪くなるし、クラスの雰囲気も壊れそうでさ……」

 

 せっかく高円寺君を除いて良い感じに団結してきているのに、そこに水を差したくないよ。

 

「お前は優しいからな……」

「綾小路君だったら、皆に言っちゃうの?」

 

 少しの沈黙の後、綾小路君は首を横に振った。

 

「いや、言わないな」

「だよね……でもこのままだとまた、何かDクラスにとって良くない事が起きるかもしれないし〜」

「こういうことは裏で解決した方がいい」

「え? どうやって?」

「……例えば、どうにかして退学に追い込むとかな」

「ええっ!?」

 

 桔梗ちゃんを退学させる!?

 いやいや、それは認められないよ。桔梗ちゃんはDクラスに必要な人だし。

 

「……まぁそれは最終手段だな。櫛田はDクラスに必要な人材だからな」

「ああ、だよね〜」

 

 良かった。綾小路君も同じ気持ちだったようだ。

 

「……沢田。お前はどうしたいんだ?」

「俺? 俺は……桔梗ちゃんには裏切りを止めて欲しいよ。そして一緒にAクラスを目指して欲しい」

「……そうか。ならその為にどうする?」

 

 綾小路君は俺の思考整理を促すように細々と質問をしてくる。

 これは綾小路君なりの励ましなのかもしれない。

 

「……桔梗ちゃんとしっかり話すよ。もしかしたら何かで悩んでるのかもしれないし。桔梗ちゃんがSOSを出しているなら、俺が助けになってあげたい」

「……そうか。わかった」

 

 綾小路君はフェンスから離れ、こっちに振り返った。

 

「沢田。明日の午前中、他クラスの偵察を口実に櫛田を呼び出そう。そこでお前が話をしてみればいいんじゃないか」

「! なるほど……それならクラスメイト達に聞かれる心配もないね!」

「堀北も連れて行こう。堀北には干支試験の裏切りの事を話しておくべきだ
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