夏休み最終日、episode of pool.
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ただ、沢田君にはこの傷の事も話しておきたかったから」
「……」
2人の間を沈黙が支配する。これは俺の責任なので、自分でなんとかしよう。
「本当にごめん。これからはもっと軽井沢さんの気持ちを考えて誘います」
「もう、いいって言ってるじゃない。それに、私はプールに行くつもりよ?」
「えっ!? で、でも着替えの時とか……」
「行きは下に水着を着ておけばいいし、帰りは、ちょっと嫌だけどまた水着の上から服を着るわ。下着を忘れたとでも言えば怪しまれないでしょ」
「……そこまで無理しなくてもいいよ?」
「無理してないわ。私が沢田君とプールに行きたいって思ったのよ」
「……そう? 本当にいいの?」
「ええ」
軽井沢さんが行きたいと思ってくれているなら、いいのかなぁ。
その分、遊んでる最中は軽井沢さんが楽しめるように頑張ろう。
嫌な思い出には絶対させたくない。
「ありがとう。明日は楽しい1日にしようね」
「うん。明日は何時集合なの?」
「8時半にプール前に集合する予定になってる」
「わかったわ。じゃあまた明日ね」
「あ、ちょっと待って!」
「何?」
ベンチから立ち上がった軽井沢さんを呼び止める。
「あの、2人で謝った後は、真鍋さん達からは何も言われたりしてないかな?」
「! ええ、何もされてないわ」
「そっか! 良かった。あ、でも不安な事があったらいつでも言ってね」
「うん。ありがとう」
そして、軽井沢さんはマンションに戻って行った。
その後。広場に1人残った俺は、まだ終わっていない今日の分のトレーニングに励むのであった。
??その頃、マンションに戻ろうとする軽井沢に声をかける者がいた。
(……なんで傷の事話しちゃったのかな〜私。別に話さないで断っても良かったのに。……でも、沢田君には私の事をもっと知って欲しいって思っちゃうのよね……)
「軽井沢」
「! 誰? ……って、綾小路君か」
「悪いな、急に話しかけて」
「別にいいけど。で、何か用?」
「ああ。沢田にプールに誘われたんだろ?」
「ええ。あ、綾小路君も来るの?」
「まあな。……それで、お前に頼みたい事があるんだ」
「頼み? 何?」
「それは……」
綾小路は小声で軽井沢に願い事を話した。
そして、それを聞いた軽井沢はすごく嫌そうな顔になった。
「は? 何それ、ありえないんだけど」
「分かっている、だからお前に対処を頼んでいる
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