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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
夏休み最後の5日間SS、そのA
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(はは、ふざけすぎかな。この辺にしとこ……あれ?)

 

 水筒から手を抜こうとしたら、抜けなくなっている事に気がついたんだ。

 

(あれ? 指までしか入れてないのになんで!?)

 

 今更遅いけど、よくよく考えれば堀北さんと俺の手の大きさは結構違うから、嵌まってもおかしくなかったね……

 

(くそ、俺も洗剤で引き抜いて……って、もう水がない!?)

 

 シンクの洗剤を洗い流すのに、残りの水を全部使い切ってしまっていた。

 思わず数秒前の自分を恨んでしまう。

 

「沢田君? どうかしたの?」

「あ、あの……」

 

 俺が慌てているのに気づいたのか、堀北さんがシンクを覗き込んできた。

 そして、水筒に嵌まった俺の手に視線が止まる。

 

「……」

「ご、ごめん。懐かしくて思わず手を入れたら抜けなくなっちゃいました……」

「……」

 

 堀北さんは俺の手を見つめたまま動かない。

 

「本当ごめん、新しいのを明日買って返すから!」

「……」

「ほ、堀北さん?」

「……ぷっ」

 

 謝っても無反応なので相当怒っているのかと思っていたら、堀北さんは急に息を吹き出した。

 

「ふ、ふふふふw」

「……堀北さん?」

「ち、ちょっと、な、何をやっているの沢田君っ、ふふふふw」

 

 俺のバカさ加減が面白かったのか、堀北さんは笑ってしまっている。

 

 それから2分程笑い続ける堀北さん。

 やがて落ち着くと、無言のままの俺に声をかけてくる。

 

「ご、ごめんなさいね。堪えきれなかったわ」

「……」

「沢田君? そんなにショックだったのかしら?」

「……ううん、そうじゃなくてさ」

「じゃあ何かしら?」

「……堀北さんが楽しそうに笑う所を初めて見たからさ」

「っ! ///」

 

 堀北さんは、俺の発言にさっきよりも顔を赤くした。

 やっぱり笑っているのを見られるのは恥ずかしいのだろうか。

 

「し、しょうがないじゃない! 貴方が余りにも滑稽だったから、これは貴方のせいでもあるのよ!」

「あ、別に笑ってるのが変だと思ったわけじゃないんだ」

「? じゃあ何?」

「今まで見た事ない堀北さんが見れたから、嬉しいなぁって」

「っ///」

「笑ってる堀北さん、すごい可愛いかったなぁ」 

「っっ/// ……ふんっ!」

「ぐえぇっ!?」

 

 さらに顔を赤くした堀北さんの拳が、鳩尾にクリーンヒットする。

 何か言って
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