夏休み最後の5日間SS、そのA
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れた、って聞いてるんだけど……」
「……わざわざすまないな。用件については沢田から説明するから」
「えっ!?」
急に俺任せになった綾小路君。
視線で抗議しても、表情一つ変えずに佐倉さんに視線を固定しているから反応がない。
「……さ、沢田君? どうかしたの?」
佐倉さんは少しモジモジしながら俺の返答を待っている。
(ど、どうしよう。とりあえず、頼まれたのはラブレターを佐倉さんに渡す事だし、その為に呼びだした事にするのがいいよね)
「よ、呼び出してごめんね? 佐倉さんに渡したいものがあってさ」
「渡したいもの? それなら直接言ってくれればよかったのに……」
「! あ〜……その〜、少し恥ずかしかったと言いますか?」
「? 恥ずかしかった?」
「そ、そうなんだよ。あの、これを受け取って欲しいんだ」
山内君から託された、佐倉さん宛ての便箋を手渡す。
人の告白を手伝うなんて初めてだから、自分の事の様に緊張してしまって、声も便箋を持つ手も震えてしまっている気がする。
佐倉さんは便箋を受け取ると、しげしげと見つめた。
「……便箋、お手紙ってこと?」
「う、うん」
「……何のお手紙なの?」
「えっ!? そ、それは……さ、佐倉さんへのラブレターだよ!」
「へぇ。……って! ええ!? ら、ラブレター!?」
佐倉さんの顔が急激に真っ赤に染まる。
「ほ、本当に、わ、私宛の///……ら、ラブレター?」
すごくドキドキしてそうな佐倉さんの様子に、なぜか俺もドキドキしてしまう。
「そ、そうさ! 君へのラブレターさ!」
「わ、あわわわわわ///」
もう倒れるんじゃないかと思うほどフラフラしている佐倉さん。
大丈夫かなと思いながら見つめていたら、急に佐倉さんは俺にぐいっと迫ってきた。
「ほ、堀北さんとか! 櫛田さんとか! 怒ったりしないかなっ!?」
「えっ!? べ、別に怒らないと思うよ!?」
「そ、そうかなっ!?」
「う、うん! 大丈夫だよ!」
今まで見た事ないテンションの佐倉さんにあてられて、俺もテンションが変に上がっている気がする。
「じ、じゃあ! 読ませてもらうねっ!?」
「う、うん! ドンと来い!」
「……ちょっと待て佐倉」
「えっ!?」
「……沢田も落ち着け。雰囲気に乗せられすぎだ」
「えっ!?」
急に俺達の間に入り込んでくる綾小路君。そして、
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