船上試験、休養日。
[9/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ようとしていたんだ。
彼が何を考えているのか気になった俺は、あえて2人に龍園君に発見されるように指示を出した。
龍園君から出された交渉はこうだったらしい。
@潜伏している事を黙っている代わりに自分の事も外部に漏らさない事
A姉妹校と本校の合同試験が行われる時、龍園君の指示を仰ぎCクラスの為に動く事
つまりは、怪しい行動を黙ってる代わりにこっちの駒になれって事だな。
だから、そんな2人が試験中に話しかけて来たら勝利の確率を上げる為に利用しようとするんじゃないかと思ったんだ。そうすればCクラスの掴んでいる情報も手に入れられるかもしれないからね。
「クロームとビアンカには、今夜やってほしい事があるんだ。詳細はまた後で話すよ」
「……うん。わかったよ、ボス」
「かしこまりましたわ」
クロームとカルメンには、みーちゃんを救う上で一番重要な役割を担ってもらう事になる。
でも、2人になら安心して任せられるね。
「じゃあ皆、よろしくね」
『はいっ!』
俺の指示の元、Otto talenti のメンバー達はそれぞれの任務へと向かって行った。
『……よし! まずは軽井沢さんの方からやって行こう!』
そして、俺もやるべき事をする為に談話室を去ったのだった……
?? 軽井沢恵の独白 ??
……私は結局、中学の時から何も変わっていない。
いや、変わろうともしていない。
自分の事はよく理解している。周りからどう思われているかも分かっているつもり。なのに、それでも変わろうとは思えない。
理由は単純だ。自分の現状を辛いとも思わないし、むしろ今の現状を自分から望んでいるのだから。
……あの日から、私は神様に人格も人生も奪われたままだ。
でもそれでも構わない。またあの様な目に合うくらいなら、青春も友達もいらないし、偽りの自分だって演じきってやるつもりだ。
一番大事なのは、自分自身を守る事。
その為に必要な事ならなんだってする。
私は……弱い。1人で生きる事の出来ない、誰かに寄りかかる事でしか生きていけない生き物。
私は、寄生虫なんだ……
?? 船上試験休養日、午後2時。地下施設 ??
「……え〜、ここ電波はいらないじゃん。平田君もどうしてこんな所を待ち合わせ場所にするかな〜」
今朝、平田君から『14時に地下施設に来て欲し
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ