船上試験、休養日。
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目を輝かせながらそう言う獄寺君。頼もしい限りである。
「実は、本校のAクラスにジョーコの次期ボスがいるんだ」
「なっ!?」
「……次期キングって事か」
「うん」
俺は小狼君の事やみーちゃんの事を皆に話して聞かせた。
「……と、言うわけで。皆にはみーちゃんを解放する為に力を貸してほしいんだ」
獄寺君以外の7名は快く頷いてくれた。一方獄寺君はというと……
「……10代目を溺死させる、だとぉ……!?」
「ご、獄寺君?」
「くそ小狼がぁ! 俺が消す! 山内とかいう奴も消してやりますよぉ!」
顔を真っ赤にして放校する獄寺君。
「お、落ち着いてよ獄寺君! 相手を消すのはなしだよ!」
「しかし!」
「この試験中、俺は暴力禁止なんだ。君達が暴力を振るってもきっと俺は課題をクリアできなくなっちゃうよ!」
「ぐっ!? ……わ、分かりました」
獄寺君を何とか説得して落ち着かせた俺は、一人一人にお願いをしていく。
「獄寺君と山本は、小狼君の行動を見張っておいてほしい。作戦中に関わらせたくないからね」
「はい! お任せください!」
「わかったぜ。Aクラスの王小狼って奴を見張ればいいんだな」
獄寺君と山本のコンビには小狼君の見張りを頼んだ。俺の作戦がうまくいけば、小狼君が直接接触してくる可能性があるからな。
「ドナートとアルロには、特定の通信電波を遮断する装置を作ってほしい。できる?」
「もちろんです。一度作った事がありますので、すぐに作れますよ。アルロ、お前も手伝ってくれよ?」
「うん! 通信系はあたしの方が専門だかんねっ♪」
2人には今日の夜から明日の夜まで特定の通信電波のみを遮断する装置の開発を頼んだ。これは、試験終了までジョーコの本部と小狼君の交信を防ぐ為だ。
「レオナルドとカルメンにはCクラスの情報収集を頼みたい。昨日は失敗しちゃったけど、今度は堂々と龍園君に近づいてみて欲しい。2人なら龍園君はそこまで警戒はしないでしょ?」
「ふっ。もちろんさ、彼は無人島で私達を完全に仲間に取り込んだと信じているからねぇ」
「……そうですね。堂々と行けば、昨日の女子に邪魔される事もないでしょう」
「うん。あ、でもなるべくひよりちゃんのいないタイミングを狙ってね? 龍園君が認めても止めてくる可能性はあるからね」
「はい」
無人島試験の時に、龍園君はレオナルドとカルメンが潜伏している事を見抜いていた。
更にそれを利用し、今後の試験で優位になる為に2人を利用し
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