船上試験、休養日。
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を終わらせようと思う」
「……どうするんだ?」
「軽井沢さんと真鍋さん達を集めて……その後の流れは須藤君の時と同じ感じでいいんじゃないかな?」
「……真鍋達に自分をいじめさせて、その証拠を残すのか?」
須藤の事件の時はその作戦が見事成功した。だが、真鍋が沢田の事までいじめるだろうか? それに、いじめたとしても軽井沢がターゲットから外れるとも限らない。
「ううん。証拠を残すのは真鍋さん達が軽井沢さんに謝罪を強要してる所だけでいいと思う」
「……いじめの現場は残さないのか?」
俺はいじめ現場の録画データを使い、真鍋の事をCクラスのスパイにするつもりだった。……沢田はそんな事は考えないか。
「いらないよ。それだと軽井沢さんの心の傷を掘り返す事になるし」
「じゃあ、どうするんだよ」
「まずは、平田君同様に軽井沢さんに謝るようにお願いしてみる」
「……聞くとは思えないが」
「かもね。で、もし拒否されたら……」
「……」
俺は沢田の作戦を聞いて納得した。
(なるほど、それなら、真鍋達のいじめを止める事もできるだろうし軽井沢にも害はおよばないな)
「……なるほどな」
「1番いいのは軽井沢さんが謝ってくれる事だけど、もし無理ならこの作戦に入ろう。それで最終的には……」
「?」
最終的には? 沢田の作戦には続きがあるようだ。
「最終的には、軽井沢さんにも仲間に加わってもらおう」
「! Aクラスを目指す仲間にか?」
「うん。軽井沢さんは女子の中心だし、仲間になってくれればクラスをまとめる手助けをしてくれると思うんだ」
……沢田も軽井沢を手駒にするつもりになったか。よし、これなら俺の考えていた結末と同じ様な終わり方になるな。
「……でもどうやって仲間になってもらうんだ?」
俺は軽井沢の事を助けることで新しい寄生先になるつもりだった。
が、沢田ならどうするのかが気になる。
「平田君、軽井沢さんが自分の事を寄生虫だって自虐してたって言ってたでしょ?」
「ああ」
「きっと軽井沢さんは過去の事が原因で、誰かに助けを求める事に臆病になってると思うんだ」
「……ほう」
「いじめられてた自分を周りは助けてくれなかった。だから、誰かに守ってもらうって事を悪い事だって考えちゃってるんじゃないかな。でも、いじめられないように自分を守る為には、自分がいる集団の中で高い地位に行く必要がある。で、強い人に守ってもらう事を『寄生する』って自虐しちゃうんだと思う」
「……それで?
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