船上試験、休養日。
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少し気にはなるけども、綾小路君も平田君の頼みを聞いてくれるみたいなので良しとしよう。
「もう……まぁとにかく、なんとか頑張ってみるよ」
「ありがとう2人共。僕に出来る事があればなんでも言ってほしい」
「わかった」
平田君が安堵した表情になる。
そして、何かを思い出した様に「あ」と呟いた。
「そうだ。まだ2人に伝えたい事があったんだ」
「?」
「……何だ?」
「初日の夜、クラスに優待者は3人いるって話をしただろう?」
もちろん覚えている。現状分かっているDクラスの優待者は2人、俺と桔梗ちゃんだ。
「うん」
「……実は、最後の1人もすでにわかっているんだ」
「! そうなの!?」
「すまない。本人に誰にも言わないでくれと頼まれていたんだ」
「……まぁそれは当然だな」
確かにクラスメイトとはいえ、自分が優待者である事を伝えるのは慎重になって当然か。
「で、誰なの?」
「このタイミングで言い出したって事は……」
「そう、軽井沢さんだよ」
「!」
軽井沢さんは綾小路君と同じ兎グループだったっけ。
とにかくこれで、
辰グループ・桔梗ちゃん。
兎グループ・軽井沢さん。
巳グループ・俺
という3人の優待者の情報が集まった。
この試験の根幹に近づいたと言っていいだろう。
「……これでDクラスの全優待者の情報が集まったな」
「うん。試験の法則性にたどり着けそうだね」
「……だな。平田、教えてくれてありがとうな」
「いいんだよ。軽井沢さんの事をお願いするお礼だから。……じゃあ僕は先に客室に戻るよ。2人はまだ話しがしたいだろうしね」
そう言うと、平田君は1人で客室へと向かって行った……
?? 綾小路side ??
……さて、どうするかな。
本当は軽井沢を真鍋達にいじめさせて、心が弱っている所に付け入って手駒にするつもりだったんだが……
(まぁ、沢田にまかせれば自然と協力関係を築けるか。沢田はそういう奴だしな)
……だが、沢田が軽井沢をどうするつもりなのかは聞いておいた方がいいな。
俺はベンチの沢田の隣に座った。
「……沢田」
「ん?」
「軽井沢の事、どうするつもりだ?」
「……ん〜」
少し考える素振りを見せた後、沢田は口を開いた。
「まずは真鍋さん達との喧嘩
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