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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
船上試験、2日目夜。
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てくれるって」

「そうですか。……でも、このまま床に寝かせるのもかわいそうですし、あそこに寝かせませんか?」

「?」

 

 ひよりちゃんは近くにあるベンチを指さした。

 

「わかった。なるべく動かさない様に運ぶよ」

 

 俺はみーちゃんを優しく抱きかかえた。

 いわゆるお姫様抱っこという奴だ。

 

 ゆっくりと歩き、丁寧にベンチにみーちゃんを寝かせる。

 風邪を引かない様に、俺の上着を上からかけておいた。

 これでいいだろう。

 

「……後は待つだけですね」

「うん」

 

 京子ちゃん達が来るまでの間、俺は気になっていた事をひよりちゃんに聞いてみる事にした。

 

「ねぇ、どうしてみーちゃんは大丈夫だって思ったの?」

「……」

 

 俺の質問に、ひよりちゃんはゆっくりと答え始める。

 

「……日本に来てからずっと、みーちゃんは自分1人に家族の運命が委ねられているという状況にずっと置かれていたんです。本当に心が安らいだ事なんて無かったでしょう。でも今は……」

 

 ひよりちゃんは俺の目をまっすぐに見つめて来た。

 

「……でも今は、ツナ君がいる」

「!」

「ツナ君という強い味方がいるんです」

「……俺?」

「そうです。高度育成高等学校に入学してからこれまでも、みーちゃんはずっと辛い日々を過ごして来たと思います。この学校に入学してしまえば、中学までの様に親の近くにはいられません。でも、自分が行かないと親の命が危ない。みーちゃんは迷う事なく入学を選んだでしょう。しかし、入学してからも心の余裕なんてない。人の命を奪えという命令と、その命令が遂行できなければ大切な家族を失うという現実が常に頭の中で渦巻いてるでしょうから」

「……うん」

 

 考えてみるだけで辛いのだから、みーちゃんの感じていた苦しみは想像もつかない。

 

「だけど昨日。本来敵であるはずの相手から、絶対に助けると言ってもらえた。家族も自分自身も救うと言ってもらえた。みーちゃんはすごく嬉しかったと思います」

「……そうだったらいいな」

「そうですよ。だって今日の朝、みーちゃんと朝食を取ったんですけどね。その時に言ってました。『こんなに安心して眠って、気持ちよく起きれたのは、日本に来てから初めてだよ』……って」

「! そうなんだ」

 

 そんな事を言ってくれていたとは。

 自分の行いは無駄じゃないと証明されたのは嬉しい。

 

「……今のみーちゃんの背中には、ツナ君がいてくれてます。だから、みーちゃんはそう簡単には倒れたりしないって思ったん
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