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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
船上試験、1日目夜。
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 ??  本日3回目のカフェテリア ??

 

「……そう。兎と巳も膠着状態なのね」

「ああ。Aクラスが話し合いを放棄してるからな」

「ん〜。どうにかしてAクラスを話し合いの場に引き摺り出せればいいんだけどね」

「……なぁ堀北」

「何?」

「軽井沢に関する情報が欲しい」

「は?」

「えっ!?」

 

 軽井沢さんというワードに大袈裟に反応してしまう。

 

(そういえば、まだ昨日の話の続きを聞けてなかったなぁ)

 

「……どうして軽井沢さんなの?」

「軽井沢は、Dクラス内では結構存在感があるし人望もあるだろ?」

「確かに」

「そうね。彼女には人心を把握する力があるのかもしれないわ」

「だろ? なのに、この試験ではその影も見せないんだ」

「え? どういうこと?」

 

 意味がよく分からずに聞き返すと、綾小路君は分かりやすく説明してくれた。

 

「この試験が始まってから、軽井沢は全く存在感を見せないんだ。兎グループは一ノ瀬が全体を取り仕切っている。普段の軽井沢なら、自分が取り仕切ろうとしそうだろ?」

「ああ。なるほどね」

「だから、そうしない理由が何かあるんだと思うんだ。そして、それが兎グループの攻略の鍵になるんじゃないかともな」

 

 そんな会話をしていると、後ろから声をかけてくる人物が現れた。

 ??龍園君だ。

 

「ようお前ら。3人で夜のデートか? 俺も混ぜてくれよ」  

 

 龍園君はゆっくりと俺達に近づいてくる。

 そして、そのまま堀北さんの隣に座った。

「あなた暇なの? 私に構っても何も話さないわよ」

「そう邪険にすんなよ。……それで、優待者を見つけ出す算段はついたか?」

「あなたに教えるわけないでしょう?」

「それは残念だな。ご高説願いたかったんだがな。だが、その様子を見るに優待者の絞り込みは進んでいないようだな」

「……そこまで言うのなら、あなたには優待者が誰か分かっていると言うの?」

 

 龍園君はその言葉を待っていたように余裕の笑みを浮かべる。

 

「優待者の正体が既に分かり始めている。そういえば……信じるか?」

「信じないわ。あなたは内外に敵だらけの人よ。満足な情報が集まるはずがないわ」

「ふん、それは違う。敵の数が多い事と情報が集められるかどうかは全くの別問題だ」  

 

 龍園君はそう言いきってみせた。

 

「生憎とオレは、この試験の根幹に手を突っ込んでるんだよ。場合によっちゃ、圧勝でCクラスが勝ちあがることもありうる」

「! ……まさか」

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