?? 特別試験終了後、浜辺 ??
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はは! 正しい判断をするじゃねぇかパシリ。なら、俺の足元で土下座しろよ」
「……わかった」
龍園の足元に跪き、額を地面に擦り付けて土下座をしてみせる。
すると、龍園は俺の後頭部を強く足で踏みつけた!
俺の顔が地面にめり込んだのを見て、龍園は嬉しそうに笑った。
「はははっ! 土で少しはいい顔になるといいなぁ、パシリよぉ」
「ちょっ! やめてよ龍園君!」
「あ? そんな事言ってると、お前もおもちゃにすんぞ?」
「!……っ」
俺を助けようと桔梗が龍園に文句を言うが、龍園に一蹴されてしまう。
(……龍園の奴め、どうしたらこいつから離れられ……! この気配は……)
とある事に気づいた俺は、龍園の足を頭に乗せたまま全力で勢いよく立ち上がる。
(……すくっ)
「……なに!?」
勢いよく立ち上がったから、龍園は体勢を崩し地面に倒れ込んだ。
「佐倉、こっちに来い!」
「う、うんっ!」
龍園が倒れた事で解放された佐倉を、急いでこっちに来させる。
……これで人質はいなくなったな。
倒れた龍園は、舌打ちをしながら立ち上がってきた。
「ちっ……だが残念だったな。そいつがいなくてもお前を逃がしはしねぇよ」
「残念なのはそっちだ、龍園」
「……あ? 何を言ってやがる?」
「こっちには最・強・の・助・っ・人・がいるからな」
「……助っ人だと? はっ、誰の事だよ?」
「……俺の事だろ? ツナ」
「……は?」
俺の助っ人発言を鼻で笑おうとする龍園の言葉に、親友の頼もしい声が重なった。
声の聞こえた方に目を向けると、ニコニコ笑顔の雨の守護者が立っていた。
「……ナイスタイミングだ、山本」
「へへっ、そうだろ?」
俺とハイタッチを交わした山本は、龍園の前に立った。
「……お前、Bクラスに配属されてた姉妹校の奴だな?」
「山本武。……悪いな龍園、助っ人とーじょーだ」
「……くそ」
2対1である事。そして山本の力量を無意識に感じ取ったのか、龍園は思わず後ずりをする。
「……ここは引くしかなさそうだな。あんまり派手に暴れる訳にもいかねぇし、もう十分パシリの足止めはしたからな」
そう捨て台詞を残すと、龍園は森のどこかに逃げて行ったのだった……
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