?? 特別試験終了後、浜辺 ??
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「もう大丈夫だ。さぁ、佐倉も連れてDクラスの拠点に戻ろ……佐倉?」
3人で帰ろうと佐倉に声をかける。
しかし、佐倉の姿が見えなくなっていた。
「佐倉!? どこに行った!?」
「え? 佐倉さんどうしたの?」
桔梗と2人で周囲を見回していると、茂みの奥から薄ら笑いが響いてきた……
「ククク……」
「! 誰だ」
笑い声がだんだんと近づいてくる。
やがてその声の主が俺達の前に姿を現した。
「ククク……よぉ、猿のパシリ。探してんのはこの女か?」
(ん〜!)
「……龍園」
「え? なんで龍園君がいるの?」
声の主は龍園だった。龍園は佐倉の口元と片腕を押さえ込んでいる。
俺が砂浜に降りた隙に待たせていた佐倉に接触したらしい。
「……2人を下に落としたのは、お前か?」
「そうだ。あいつに言われた通りにな」
「……言われた通りか」
と言う事は、綾小路が龍園に指示を出したって事か。
よく綾小路のいう事を素直に聞いたものだな。
「……目的はなんだ?」
「お前には猿を退学にさせるのを邪魔をされたからなぁ、そのお礼がしたいと思ってたのさ」
「……俺に何をさせたいんだ?」
龍園がギロッと睨みつけてくる。そして奴はゆっくりと語り始めた。
「簡単だ」
そう言いながら足で地面をトントンと踏みしめる。
「土に額をこすりつけて土下座しろ。そうすればこの女は解放してやる。断るなら、試験終了までこの女は俺のおもちゃだ」
龍園のその言葉で、佐倉の顔が恐怖に歪む。そして佐倉は目を潤ませながら必死で俺の顔を見つめ始めた。
「……最低。ツナ君、どうしよう」
桔梗が龍園に軽蔑の視線を向けながら、俺にそう聞いてきた。
「大丈夫だ。佐倉は助ける」
「! ツナ君、土下座する気?」
「ああ、それであいつの気が済むならな」
喧嘩をして龍園を押さえつけるのは可能だろう。
しかし、龍園なら俺が暴力を奮ったと先生に報告するに決まっている。
須藤の一件から考えても、Cクラスの担任は龍園の作戦を援護しようとするはずだ。
それだと龍園から仕掛けてきたと証明するのは難しい。龍園しか怪我を負わないからな。
だから、ここは龍園の望みを叶えるのが1番佐倉に取って安全な助け方だろう。
俺の言葉を聞いて、龍園は嬉しそうに笑った。
「は
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