特別試験、3日目。
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神崎君が俺にそう聞いてきた。
「いや、食糧調達で森の中を歩いてたら浜辺に出たんだよ」
「そうか」
2人も俺達の隣に並ぶと、浜辺全体を見渡し始める。
「あ〜あ、Cクラスのリーダーくらい当ててやろうと思ったのに」
「一之瀬、俺達は安定を取ると決めただろう?」
「あはは、そうだよね。リーダー当てなんて難しいもんね」
「……Bクラスはリーダー当てには参加しないの?」
今度は俺から神崎君に質問してみる。
神崎君は頷いてから答えてくれた。
「ああ。俺達はポイントを節約してなるべく多く残し、確実にCPを増やしたい。Cクラスがリタイアし、Dクラスとは協力関係にある今、無理してAクラスのリーダーを当てにいく必要はない」
「それに、私達はリーダーをきちんと隠してるからね〜。Aクラスにはバレないはずだよ♪」
「……なるほど。堅実な作戦だ」
「ふふっ♪ 私達は地道に頑張るのがモットーだからね♪」
「……」
午前中に受けたAクラスとCクラスの契約、その中の2万PPの譲渡の項目。その事で浮かんだ疑問の答えを、この2人なら知っているんじゃないか。
そう思った俺は、2人に聞いてみる事にした。
「……ねぇ、Aクラスってどんなクラス?」
「ふぇ? Aクラス?」
「うん、普段から葛城君がリーダーをやってるのかな?」
俺のその言葉に、2人とも首を横に振った。
「ううん、Aクラスは葛城君が率いているわけじゃないよ。正確には半分は率いているけどね」
「半分?」
「うん。Aクラスはね、葛城君。そして、今回は欠席してる坂柳さんって言う子の2つの派閥があるんだ」
「クラス内で派閥!?」
「そうだよぉ〜。革新的な坂柳さん派と、その真逆に保守的な葛城君。タイプがまったく違う2人のリーダーが存在しているんだよ」
一ノ瀬さんの説明に、神崎君が補足をしてくる。
「坂柳派と葛城派は、どちらが真のAクラスのリーダーかを争っているんだ」
「そうなの?」
「ああ、現在は坂柳の方が有利らしいが……この無人島試験、葛城としては何が何でも結果を残したいだろうな」
「? リーダー争いに勝つ為?」
「ああ、この試験の最終ポイントはCPに追加されるからな。この試験で大量のCPを得ることができれば、形勢が一気に葛城派に傾くだろう」
「なるほど……」
2万ポイントを失っても龍園君の作戦に乗ったのは、Aクラスのリーダー争いに勝つ為かもしれないな。
備品をポイントを使わずに手に入れ
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