特別試験、2日目。
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……バカなの? それであと5日間どう過ごすのよ」
「そんなの知らねぇよ。俺は今楽しければそれでいいのさ。お前達みたいに、300ぽっちのポイントを節約する為に、わざわざ食量を探して汗をかくとかやってられるか。俺からすればお前達の方がよっぽどバカに見えるぜ」
「バカな上に愚か者なのね……」
「はっ、これが俺のやり方だ。文句言う奴は追い出す。それだけの事だ」
「! ……伊吹さんをDクラスで匿っているわ。しかも怪我までしていた。もしかして……あなたのやり方に反発したから追い出したの?」
「そうだが? 支配者の命令に逆らう手下はいらねぇ。だから制裁を加えて追い出したのさ」
「……この試験のルール上、ポイントはマイナスになることはない。だから誰かがいなくなっても影響は出ないってことね」
その言葉に龍園君がニヤリと笑う。
「そうだ。よくわかってんじゃねぇかよ鈴音ぇ。……よかったら俺と遊んで行くか? 専用のテントくらい用意するぜ?」
そんな事を言う龍園君に、堀北さんは軽蔑の眼差しを向ける。
「……絶対お断りよ。あと、どこで聞いたのか知らないけど、人の名前を軽々しく口にしないでもらえる?」
「はっ、お前はこいつらの作戦を台無しにした張本人だからなぁ。調べて当然だろう?」
龍園君が立ち上がって石崎君達の頭をポンポンと叩く。
「……私だけじゃないわよ。他にも2人……」
「お前の横にいる冴えない男2人の事か? そいつらは問題外だ。鈴音の腰巾着と猿のパシリだろ? 警戒する必要は微塵もねぇよ」
「!」
今の発言で獄寺君が暴走しそうになったが、素早く獄寺君の腕を掴んで止めさせる。
(……落ち着いて、獄寺君)
(……すみません、10代目)
堀北さんがため息をついて後ろに振り返った。
「はぁ、もう行きましょう。ここにいても不愉快になるだけだわ」
「……ああ」
「うん」
こうして、俺達は砂浜を去って森の中に戻った。
森の中を歩きながら、Cクラスについて堀北さんがぼやき始める。
「まったく……論外ね、Cクラスは。自分から試験を放棄するなんて」
Cクラス、というか龍園君は本気で試験を諦めているわけではないはずだ。
無線機がその証拠になる。
砂浜でずっとバカンスを満喫するのに、無線機なんて必要ないからだ。
なのに持っていると言うことは、誰かと連絡を取り合う必要があるに違いない。
堀北さんの小言を聞きながら頭の中を整理していると、今度は綾小路君
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