]世、事件にけりを付ける。
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って事だ。そして、須藤君は『ボディに2、3発入れただけ』と言っている。……なのに、君達は顔や腕にも怪我をしているよね。つまりそれってさ……Cクラスの奴らに後から殴られて出来た傷なんじゃないの?」
「っ!」
3人が明らかに動揺している。
これはもう俺の推測は当たりだったという証拠だろう。
俺は動揺している3人に更に畳み掛ける。
「俺の推測だけど、須藤君がボディにしか攻撃しないから、あんまり被害者っぽい見た目になれなかったんじゃない? それでCクラスの誰かに追加で怪我するまで殴られたんだろう?」
「……」
「全然怪我してないのに須藤君に暴行されたって騒いでも、学校が介入する問題にしてはもらえないもんね?」
「……」
「……それでさ。さっきの君達の発言を証拠として、君達を怪我させたのは須藤君じゃないって証明はできるよね?」
「! ……そ、そんな事したら、須藤の暴力も問題にされるぞ!」
「うん、そうかもね。でもさ……嘘の証言で、学校を巻き込んでまで須藤君を退学にしようとした君達の方が……確実に重い罪になるとは思わない?」
「うっ……」
畳みかけた事により、小宮君と近藤君は何も喋ろうとしなくなった。
しかし。唯一俺に反論していた石崎君が、またも何かに気づいたらしく、少し元気を取り戻して口を開いた。
「はっ、お前らが聞いた所で、審議でその証拠を示せなければ何の意味もない!」
そう言って嬉しそうにする石崎君を、俺は笑顔で否定する。
「残念! ちゃんと証拠はあるんだ!」
「……は?」
嬉しそうな顔から一変、またも動揺した顔になる石崎君。
俺はそんな石崎君から視線を外し、上の階に続いている階段へと視線を向ける。
「綾小路君、撮れてるよね?」
「……ああ、ばっちり撮れたぞ。こいつらの自白映像」
『なっ……綾小路!?』
石崎君達はまたも驚愕する。
それはそうだろう、今までいなかった綾小路君がいきなり階段を降りてきたのだから。
降りながら、綾小路君は学生証端末をブレザーのポケットにしまい込む。
「……悪いな。お前達がここに来た時から、ずっと階段に隠れて撮影してたんだ」
「ぐっ……そんな……」
証拠の映像を撮られた事が分かった3人は、どうするのかを3人で話し合い始めた。
「お、おい石崎。どうすんだよ!」
「やべぇよ石崎! 龍園さんにバレたらどうなんだよ俺達!」
「うるせぇな! 騒いでないでお前らも何か考えろよ!
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