]世、事件にけりを付ける。
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セットされていなかった!」
「下らねぇ嘘ついてんじゃねぇぞ? 」
またも自白と取れる発言をする彼らに、堀北さんが呆れたような顔で口を開く。
「……はい、あなた達が須藤君にわざと暴力を振わせようとしていた証拠。その言質を取ったわ。お疲れ様」
『なっ!?』
やっと自分達の不用意な発言に気づいたのか、3人は苦虫を噛み潰した様な顔になる。
「これで、もう言い逃れはできないわね」
「ぐ……」
この場を乗り切る為の言い訳を考え始めたのか、視線をキョロキョロさせている3人。
すると、石崎君が何かを思いついたのか、急にニヤニヤ顔になって口を開いた。
「……おい、そんな完璧な証拠を持ってんなら、俺達に言わずに放課後の審議で証拠として出せばいいじゃねぇか? なのに、それをしないって事は……やっぱりそのビデオカメラはお前らが準備したもんだろ! 違うか!?」
「……」
石崎君の発言に返答せずに黙っていると、図星だと思ったのかさらにニヤニヤしながらこちらを煽ってきた。
「どうした? 図星だったのか? はははw ほら、何か言ってみろよ!」
石崎君の煽りを受けて、俺は顔を下に向けた。
石崎君はグゥの音も出ないんだと思っているだろうが、それは違う。
ここまで予想通りの行動をしてくれるとは思わなかったから、思わず顔がニヤついてしまったのを見られないようにしたかったんだ。
俺は気持ちを落ち着けて、作戦の第2段階に移る事にした。
話をする相手を、石崎君から小宮君に切り替える。
「……ねぇ、小宮君。その腕は誰にやられたの?」
3人の内、唯一腕を包帯で固定している小宮君。
その怪我をしている腕を指さしながらそう聞いた。
「……あ? 須藤に決まってんだろ」
小宮君は「何を当たり前のことを」と言いたげな顔でそう返して来た。
そんな小宮君に俺は首を横に振ってみせた。
「……ううん、違うよね。須藤君はボディしか殴ってないって言ってたよ」
「ああ? そんなの須藤の嘘に決まってんだろ?」
苦し紛れの嘘だとぼやきながら、小宮君はやれやれと首を振って見せる。
俺は佐倉さんにもらっておいた、事件現場の画像を学生証端末に表示して小宮君に見せる。
「いや、昨日の写真を見れば分かるけど、君達は怪我をしてない状態で須藤君に暴力を振おうとしているよね? つまり、須藤君が君達に暴力を振ったのはその後だ
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