滅神魔法と滅悪魔法
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悪魔法を見て『悪魔を滅する人間は正常ではいられなくなる』と言っていた。もし滅悪魔法が悪魔の力なら、『悪魔の力を使う人間は』と言うのが正解のはずだ」
「確かに・・・な」
今までの出来事を思い返せば返すほどにより信憑性を増していく仮説。すると、リュシーはあることに気が付いた。
「あれ?じゃあ滅悪魔法は神が使う魔法でいいんだよね?」
「神か・・・それに類する存在が使う魔法なんだろう」
そう言って男はヨザイネの方を見る。神からの使いである天使だった彼女はそのことを言われていることに気が付き、小さく頷いていた。
「じゃあティオスが異常に強かった理由は?負の感情が強すぎて滅神魔法に影響を与えたから?」
レオンは魔法学校での出来事により人に対しての感情が他者よりも悪い方向に向かってしまう傾向がある。それにより悪魔が使っていたと仮定される滅神魔法が絶対的な威力を発揮していたが、ティオスもそれだけであそこまで行ったのかとリュシーは疑問を投げ掛けた。
「それもある。だが、それだけじゃない。ティオスはシリルの身体を器にして蘇ったレオン。そしてシリルは天使の子供でもある」
「天使の使う魔法は神が使うものと同義。その結果、神から与えられたと考えられる滅悪魔法を持っていたからより覚醒した力を得られたと考えられるのか」
カミューニのその言葉に頷く男。しかし、リュシーはあることを思い出し、問いかけた。
「あれ?でもシリルとグレイって滅悪魔法に飲み込まれかけておかしくなったことなかった?」
その瞬間に原因の一因である少女は顔を伏せる。誰も彼女の行動を咎めることはしないが、彼女なりに責任を感じているようではあった。
「そもそも失われた魔法はその副作用ゆえに使い手がいなくなった魔法だからな」
「そっか。滅悪魔法が神の力だとすれば、それを私たちが使い続けたらおかしくなっても不思議はないのか」
悪魔の心臓にいたことがあるカミューニだからこそ、失われた魔法がどのようなものなのか・・・そしてその末路をわかっている。利害が一致していただけの関係とは言え、かつて行動を共にした存在たちのことを思い出し、その表情は少し暗くなっていた。
「ドラゴンの強大な力を手にいれたせいで滅竜魔導士は三管器官に狂いが生じている。神の人の身体にそぐわない力を手にいれたことで滅悪魔導士は闇に飲み込まれそうになる。
だが、元々はスプリガンが作った悪魔の力を使っている滅神魔導士には大きな副作用が認められない」
「人間が生み出したものだから、まだ耐性があるというわけか」
そしてここまで来ると、なぜ男がシリ
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