滅神魔法と滅悪魔法
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とした。しかし、その時わずかに彼の表情が緩んだことに気がつく。
「氷結!!」
こちらに向かってくる勢いをうまく使い身体を一回転させながら、頭上からの回し蹴りを打ち込んでくるレオン。拳をちらつかせてからのフェイクのせいで反応することもできなかった俺はそれを受けるしかない。
「・・・ん?」
完全に決まったはずの一撃。しかしレオンは不思議そうに首をかしげていた。その理由は俺は理解できている。
「天竜水!!」
「!!」
レオンが首をかしげたのは手応えがなかったから。それもそのはず、彼の攻撃が永久凍土ではないことに気が付いた俺はしゃがむようにして衝撃を吸収していた。ダメージこそは受けたものの戦闘不能になるほどではなかったこともあり、俺は自分からこちらの間合いに入ってきた青年へと両手から打ち出す高火力の魔法でカウンターを試みる。
「ぐっ・・・やるなぁ、シリル」
至近距離で打ち出された一撃。こちらのように衝撃を和らげたり回避することもできるような状態ではなかったはずなのに、レオンは両手を身体の前でクロスさせるだけでそれを乗り切ってしまっていた。
「チッ。今のでダメなのかよ」
思わずそんな声が漏れ出た。天海さんからのアドバイスのおかげで目の活用方法がよりよくなっただけに対処はできるが、それでもレオンにはまだ及ばないことに歯痒さを感じる。
「でも、確実に差は埋まってるな」
身体の成長的には完全に置いていかれてしまっているけど、魔力に関しては差が確実に縮まっている。このまま成長できればいつか絶対レオンを越えれるはず。
「まぁ・・・今をどうやって乗り切るかが問題なんだけどね・・・」
将来的には互角以上になれたとしてもここで負けてしまっては話にならない。ここでやられてしまえばデュークに魔力を吸い取られて悪用されてしまうのだから。
「もっと魔力を解放していくしか・・・」
ドラゴンフォースを解放しつつ滅悪魔法もギリギリまで引き出していく。それを見たレオンは一つ息をつくと、同様に魔力を高めていった。
第三者side
「滅神魔法が悪魔の力・・・それなら確かにレオンが強い理由に説明がつくわね」
男の言葉に納得したといった反応を見せるリュシー。それについては他の二人も同様らしく、理解を示していた。
「ナツがENDになった時、私にダメージを与えることができていたのは悪魔になっていた彼が無意識下で滅神魔法と同様の力を得ていたからということね」
「そうだ。それにインベルも滅悪魔法を見た時、それらしいことを言っていたしな」
「グレイのことか?」
「あぁ。あいつは滅
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