獣と龍と
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しき圧力に少年はすっかり気圧されるが、それでも退く事など有り得ない。
オーラによって巨大にさえ見えてきたザンネックに少年は立ち向かう。
「ヤザンさんがあの尻尾付きを抑えてくれている間に…決めてみせる!」
「来なよ、坊や!」
ザンネックの目が煌々と赤く光る。
◇
蛇だか龍だかの巨大なMAがトグロを巻く。
そして一気に巨体を伸ばすとその加速のままにヤザンのV2へと襲いかかる。
「こちらの新型は損傷しているだと?
なるほどな…強化人間の砲撃はかなり役に立っているらしい!」
先にピピニーデン機をけしかけて様子見と洒落込んでいるブロッホは、唇の片側だけを釣り上げて笑う。
様子見のお陰でドッゴーラのマルチセンサーは、既にリガ・ミリティアの新型の泣き所を見て取った。
胴体にもバックパックにも装甲の凹みがあり、しかも左側ウィング型ブースターと思しきユニットからは損傷の火花すら散る。
「クククッ!バックパックの左ブースター…すでに火を吹いているじゃあないか!
欠陥機でこのドッゴーラに勝てるものかよ!」
長大な尻尾を高速でしならせ、その高速運動中に10基のビーム砲を乱射した。
10連射のビーム砲とは通常ならばそれだけで通常のMS数機分の弾幕となるが、そこに縦横無尽の鞭のような動きが加われば並のパイロットならば驚く内に死んでいるだろう。
だが、
「な、なにぃ!?」
仕掛けたブロッホの方が驚き、そして空恐ろしさを感じていた。
「弾幕に自分から向かって、避けるだと!!」
破損状態の敵新型は弾幕に自ら飛び込むと、あっという間にブロッホの懐に迫ってみせた。
「貴様ぁ…!こ、この俺を舐めるなよ!」
強気に言うブロッホだが、その岩のような鼻筋には冷や汗が吹き出して流れる。
ドッゴーラは通常兵装としてビームサーベルを持たないが、腕部のビームガンをIフィールドによって留めることで即席のサーベルを形成できる。
両腕からの二刀流で、向かってくるガンダムタイプを迎え撃つブロッホ。
片腕のサーベルを振りかざし、もう片腕のサーベルは深く引いて突きの体勢。そして両刃を高速で見舞うのだ。
「そこだ!」
「ハッハッハ…!まるで子供の間合いだな!」
振り下ろされるサーベルを、ヤザンは光刃同士の一瞬の
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