宇宙の魔獣・カイラスギリー その3
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がいないんだ!」
「フォーメーションを崩すだなんて!?ヤザン、ウッソをどうするのよ!」
カテジナがアビゴルを見れば、
巨体を揺らす緑のMSは3つの眼を発光させてカテジナへと命じる。
「あぁもう!私に子供の御守りをしろっていうの!?」
慌ててヴィクトリーの後衛へ付き突っ込むヴィクトリーに追随するシャッコー。
一方でウッソは仲間の死に恐怖しながらも、
いや、していたからこそ半ば忘我の境地でMSを動かしていた。
この少年の真骨頂は考えるより先に動く肉体と言えるだろう。
直感が少年の体を動かすから、それはニュータイプの才能を遺憾なく発揮できるという事だ。
「お前達が!!」
ヴィクトリーのビームが、回避行動に移っていたコンティオへ吸い込まれるように刺さる。
その様を見たルペ・シノは恐怖を覚えてしまう。
「なんだ今のは!」
まるで撃った先にわざわざコンティオが移動したかのような完璧な予測射撃。
他のコンティオも同様の様子で、猛然と迫る白いMSに恐怖を感じているようだった。
ウッソは尚も乱射しつつ、敵から撃たれるビームはかすりもしないでコンティオへ迫る。
他のコンティオらの攻撃やら妨害は、
ヴィクトリーの死角を的確に補うシャッコーが
その全てを未然に防ぐのだからヴィクトリーはもう手が付けられない。
コンティオの迎撃は当たらず、
なのにヴィクトリーの雑なように見える乱射は
面白いようにコンティオへと命中するという一方的なものになりつつあった。
「う、うあっ、あああ!?来るなぁ!」
ベスパの年若い男が叫んでいた。
3番機の右手、頭、左足をヴィクトリーのビームが吹き飛ばし、
そして、まるで特攻するかのようにコンティオ目掛け加速していくヴィクトリーに、
3番機のベスパ兵はガンダム伝説の恐怖を感じる。
「母さん」とその男が叫んだ時には、
ヴィクトリーの光刃がすれ違いざまにコクピットを刺し貫きメガ粒子が男を分解していた。
有利がひっくり返され始めている。それも簡単に。
ピピニーデン・サーカスの古参兵の喪失と、
ショットクローの連続使用による疲労の弊害も如実に顕れだしていて、
先程まで敵を完封していたというのに
3機の増援でピピニーデン・サーカスの連携はズタズタに寸断されてしまった。
しかし最も大きな要因は、新手の3機が化け物級の腕前を誇ることだろう。
「っ!ガ、ガンダムとでも言いたいのか!!ふざけるな!!」
ルペ・シノが怒りで恐怖を塗りつぶしてヴィ
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