宇宙の暗がりで企む獣
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ねぇ…頭の先に二股角でもつけますか!?」
クッフがお調子よくそう言って皆は笑った。
ヤザンもだ。
そんな場には医師のレオニードも慌ただしい駆け足で飛び込んできていて叫んでいる。
「隊長!やり過ぎだぞ!これじゃクロノクル君の二の舞だ。
全員大火傷じゃないか…!」
「ぶつくさ言うなってんだ。
そうでもしなきゃその頑固者はデブリの仲間入りで死んでいた。
俺の優しさに感謝して貰いたいぐらいだよ…フッハッハッハッ!」
「遭難者に電撃を浴びせるなんて…まったく!」
「電撃は扱い慣れてる。そうヘマはせんよ」
「そういう問題じゃないぞ、隊長!みんな、手を貸してくれ!急いで医務室に運ばんと!
オデロ、そっちを!クロノクルは彼を頼むぞ。
ウォレンとスージィとシャクティさんは彼だ。そっとだぞ!」
担架に乗せ、子供らの助力を得ながら
レオニードは3人の重症患者に処置を施しつつ去っていくが、
整備班はバタバタとフル回転で降って湧いた敵新型の解析と調査に忙しい。
それに訓練帰りのカテジナのガンイージを見た整備兵は卒倒しそうな悲鳴を上げている。
「装甲がボコボコだ!!こんなの全とっかえしかないじゃないか!」
「今から取り替えるんだよ!急げ!」
「そんなこと言ってもオーティスさん!これじゃあオールの作業ですよ!」
「半日で済ませるんだ!明日にでもバグレ隊と合流するかもしれないんだぞ!」
「ストライカーさん、こっち見て下さい!」
「無理だよ!シャッコーのマニピュレーターも歪んでるんだ。
隊長殴りすぎだ!」
「ネス!さっさとそっちのハンガー開けろって!」
「うるさいよクッフ!自分でどかしゃいいでしょ!」
MS隊の任務後の格納庫は整備班にとって地獄の戦場である。
こうなるとさすがのヤザンも気を使って大人しく引き上げるしかない。
こういう整備兵達の雰囲気というのは一年戦争時の連邦も、
グリプス戦役のティターンズでも同じでヤザンはこの空気が好きだった。
もっとここに入り浸りたいがパイロットが整備の邪魔をしちゃ話にならない。
シャッコーとガンイージのダメージについては
心でペロリと舌を出して悪ガキのように謝ってさっさと立ち去るのだった。
◇
リーンホースと僚艦のサラミス2隻。
一介のゲリラ組織としては過剰な戦力とも思えるが、
リガ・ミリティアの実態は今では反ザンスカー
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