蜂を囚える獣
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親友であるサバトが落下していくのを見てガリー・タンは叫んだが、
すぐに彼も同じ末路をたどった。
「うわああ!?」
閃光が走った。
強力なビームライフルの狙撃だった。
それがビームローター基部を撃ち抜き、周囲のパーツを溶かして破壊された。
本来なら即座に作動するインジェクションポッド機能は、
強力なメガ粒子の干渉と爆破の影響で機能が死んだ。
火が周り、コクピットまでが燃焼する。
「あああ!うわあああ!ラ、ライオール!!」
ビームローターが吹き飛び、
ガリー自身も火に包まれてろくに操縦も出来なくなれば当然墜落するしかない。
彼は親友の名を叫びながら何がなんだかも理解できずに、
そのまま大地に打ち付けられて今度こそ機体は爆発して消し飛んだ。
「森の中からの狙撃!?」
クロノクルは咄嗟に動く。
狙撃されていると判断すれば、すぐに動かなければ二の舞だ。
もはや白い戦闘機などに構っていられない。
「罠だったのか!誘い込まれた…!!?」
ビームライフルの2射で大体の狙撃場所はサーチしたがまだ詳細な位置は掴めない。
「ミノフスキー粒子も充分な濃度撒いているんだぞ…!
こうも正確な狙撃は遠距離から出来るはずがない!」
3撃目がくれば特定出来るというのにその3撃目は来てくれない。
「私が3撃目を待っているのを知られている…!おのれ…どこだ!どこにいる!」
自分が見透かされているのを悟ってクロノクルは憤り、
大まかに割り出した位置へ試作ビームライフルを乱射した。
ビーム粒子の光が森を焼き、爆発の轟音と共に木々が吹き飛んでいく。
瞬間的に同胞2人を葬った姿見せぬ敵が今も自分を狙う恐怖を噛み殺して、
クロノクルはシャッコーのターゲットサイトの真ん中目掛けて引き金を引き続ける。
その時、
「なっ!?今度はなんだ!?」
突然、クロノクルの目の前が真っ暗になった。
正確にはクロノクルの、ではなくコクピット内の全天周囲モニターが真っ暗だ。
「ECMか?いや、違うぞ…なぜ見えない!機器に不調はないのに…!
なに!?モニター眼前にポリエステルとナイロン素材…!?布が覆っているのか!」
クロノクルは大慌てだ。
次から次に予想外が起きて彼の頭脳の許容範囲がいっぱいいっぱいとなっていた。
シャッコーのコンピューターが自動でモニターの自己診断を行い、
パイロットに解析結果を知らせる。
それ
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