第三章
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「ですから」
「それで、ですか」
「是非です」
「では式にですか」
「協力させて頂きます」
「では来て下さい」
式にとだ、店員はハーミットに藁にもすがるという感じで応えた。
「式に」
「それでは」
ここでもだった。
ハーミットは謙虚な笑顔で応えた、そのうえでだった。
彼は店員と彼の妻となる女性の結婚式に参列することになった、式はカトリックのもので行われると言われたが。
ハーミットはそれはいいとして式場に来た時にだった。
式の後のパーティーの場に案内してもらって色々してからだった。
式場に何もなかったかの様な顔で出席してだった、カトリックの式を笑顔で受けた。彼は国教会だったがただ幸せを願った。
そしてだ、その後で。
パーティーとなり催しが行われ彼の番となると。
「つまらないものですが」
「おや、これは」
場にだった。
一斉に万国旗がファンファーレと共に出て来てだった。
二人を祝福する曲がはじまり多くの白い鳩達も出て来た、そして突如として英語で二人の幸せを願う横断幕も出た。彼はそれを出してから笑顔で言った。
「これからもお幸せに」
「あの、これは」
新郎である店員は白いタキシード姿で彼に言った。
「何というか」
「如何でしょうか」
「素晴らしいです、ここまでして頂けるとは」
「いえいえ、これがです」
「秘術師の方のですか」
「為すべきことなので」
だからだというのだ。
「お気になさらずに」
「そうですか」
「はい、それにもう宣伝もです」
仕事のそれもというのだ。
「これがそのままです」
「なっているので」
「構いません、ではお二人は」
「これからもですか」
「お幸せに」
店員に笑顔で言った、彼も新婦もハーミットに心から感謝し参列者は誰もが彼の秘術に感嘆した。そうしてだった。
彼等が彼のことを話したので評判はさらに高まった、それで仕事もギャラも増えた。だが時間があるとだ。
彼はロンドンの路上で秘術を披露して金を貰う仕事もした、そこでまた日本訛の英語のアジア系の若者が来たが。
彼は今は笑顔でだ、ハーミットに言ってきた。
「お話は聞きました」
「若しかして」
「はい、結婚式でのことは」
こう本人に言うのだった。
「それで貴方のお名前のことも」
「そうなのですか」
「お見事です」
「そう言って頂けますか」
「人を喜ばせ楽しませ笑顔にする」
若者は笑って話した。
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