失敗は成功のもと
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そうだろう。この学校に受かった、成功の瞬間は嬉しかっただろうね。でもその感情は君が失敗を知っているからなんだ。もし、仮に全く失敗しない、成功しかしたことがない人がいるとしよう。そうしたら、テストは毎回一位、高校大学に受かるのは当たり前、部活でも毎回一位、その人は毎回成功した時にこう思うだろうね。『いつも通りだ。なんも楽しくない』ってね。なぜなら、失敗したことがないから、成功が当たり前なんだ。その人からしたら"失敗"がないから、その反対の"成功"という概念そのものがない。そんな人生、生きてて楽しいかな。確かに人によっては楽しいかもしれない。でも、僕は勉強が上手くいったり、スポーツで勝ったときは嬉しいと"思いたい"。だから、さっきの人みたいに成功が当たり前で、楽しい、嬉しいと思えないような人生は歩みたくない。だから、君のような人生は誇りを持つべきだ。"失敗は成功のもと"とはこのことだろうね。君が失敗すれば、君の中に成功が生まれるんだ。だからといって失敗しろと言ってるわけではない。努力して、努力して、失敗しても、その後に、頑張って、頑張って、頑張って、何かを成し遂げた時に、それはきっと"成功"であってくれるよ。だから、今は失敗したっていいんだ。その後が大事だよ。」と。この言葉は私を救いました。溢れ出る涙を、ハンカチで何度も拭きながら家に帰って、家族にこのことと、いじめのことを話しました。そうすると、父親は私に謝り、私にバスケを教えてくれる時間を増やしてくれました(父親は学生の頃バスケをしていたので)。さらに、学校に報告してくれて、そこからいじめはだんだんと少なくなっていきました。そして私が高校3年生の最後の大会、いじめてきた子たちを退けてレギュラーに選ばれました。大会の結果は県大会のベスト3でしたが、それは私にとって努力してつかんだ"成功"でした。
その後、私は大学の教育学部に入り、体育の教育免許を取りました。そして、私は毎年、新入生の最初の学年集会で話す場を設けてもらい、このように話始めています。
「みんなは、朝ごはんに、お米とパン、どっちを食べますか?」
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