X世、高校生になる。
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てから約3年。母さんとの2人暮らしから6人暮らしになってもうそんなに経つんだな〜。なんて考えていると、母さんが俺の元まで来て、制服の襟やネクタイなどを整えてくれた。
「……まったく。これからは1人暮らしになるのに、こんなんで大丈夫かしらね〜」
「うう……」
せっかくの晴れの日だと言うのに、母さんにまで小言を言われる始末。
俺の高校生活、初日から前途多難だ……
「……でも」
「ん? ……母さん」
やれやれと目を伏せていた母さんが目を開くと、涙を溜めていたのか、ポロポロと涙が溢れてきた。
「……つっくんも高校生になって、独り立ちしていくのね。お別れはまだまだ先の事だと思ってたのに、こんなに早く来るとは思わなかったな」
そう言いながら、母さんは涙を服の袖で拭き取る。しかし、何度拭いても次々と涙が溢れてきていた。
「……母さん」
「! つっくん?」
俺は母さんを抱きしめた。今までの精一杯の感謝を込めて……
「母さん、俺絶対立派になってくるから。3年間は会えないけど、卒業したらすぐに帰ってくるよ。だから……母さんも俺を信じて待っていてよ」
俺の言葉を聞いた母さんは、優しく抱きしめ返してくれた。
「ええ。母さん待ってるわ。つっくんがもっと立派な男になって帰ってくるのを」
「ありがとう」
お礼を言って母さんと離れる。
母さんはもう泣き止んだみたいで、嬉しそうに俺を見て微笑んでくれている。
俺は母さんからビアンキ達に視線を移す。ビアンキは微笑んでくれていて、イーピンとランボは泣くのを堪えてくれているのか、瞳を揺らしながら手で服をぎゅっと掴んでいる。
「ツナ、カッコいいわよ」
「……ありがとう、ビアンキ」
ビアンキはそう言った後、俺を軽く抱きしめてくれた。その時見えたのだが、少しだけ目が潤んでいた気がする、
「……イーピン。俺が帰って来るまでの間、母さんの事頼むな」
「……ツナさん……イーピン、ママを必守する!」
イーピンは、涙を一筋溢しながらも俺に向かって深く頷いてくれた。
「……ぐすっ、ツナぁ〜。ランボさんを置いて行くなんて、ダメだじょ〜」
「ランボ、必ず帰ってくるから心配すんな。あと、俺がいない間、この家の男はランボしかいないんだから。お前が皆を守ってやれよ。ランボは最強のヒットマンなんだろう?」
「! ぐすっ……そ、そうだもんね! お、おれっちがいるからこの家は大丈夫なんだもんね! だから……ツナも、頑張
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