もう一つの100年クエスト
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ていた。
「最後は意外と呆気なかったな」
「そうですね!!あとはこれを持ってーーー」
そこまで言いかけて、ソフィアはあることに気が付いた。宝玉を掴んだカグラが動かなくなっているのだ。
「どうしたの?カグラさん」
「何かあった?」
ソフィアとシェリアが彼女の様子を確認しようと顔を覗き込み、言葉を失った。宝玉を手にした彼女の顔がみるみる青ざめているのだから。
「カグラさん!!どうしたの!?」
「シェリア!!カグラさんに触るな!!」
異常を察知したシェリアは自身の治癒魔法で何とかしようと彼女の肩に手を置く。すると、カグラに触れた瞬間、少女の顔も同様に血の気が引いていく。
「何・・・これ・・・」
「身体が・・・」
そのまま力なく倒れる二人。その手から溢れ落ちた宝玉はレオンの前へと転がるが、彼はそれを靴の裏で受け止めそのまま押さえ付けている。
「どういうことだ?レオン」
「わかんない。けど、あれ見てよ」
「「「??」」」
何が起きているのかわからずにいる四人。彼らはレオンが指さす方向を見て言葉を失った。そこには無数の人の骨が転がっているのだから。
「まさかこれに触れると死んじゃうの!?」
「カグラさん!!シェリア!!」
最悪の事態を考え彼女たちへと駆け寄るソフィア。その際彼女は二人の胸を揺らして反応を見ようとしていたので、リオンとレオンから頭を叩かれていた。
「「うぅ・・・」」
「息はあるな」
「魔力が吸いとられたみたいだけど・・・」
「急いで戻ればなんとかなるかな」
ここまでやってきた道を見つめながら険しい表情の四人。それでも今はすぐに二人を連れ出さなければならないと彼らは元来た道を全速力で駆けていった。
「魔力欠乏症だね、これは」
罠が全て出切っていたこともあってか帰ってくるのにはそう時間がかからなかった。彼らは一番近かった蛇姫の鱗に二人を運び込むと、オーバに症状を見てもらっている。
「治りそう?」
「すぐには無理だよ。自然治癒を待つしかないねぇ」
どうやら大事には至らないようでホッとひと安心の彼ら。そんな彼らに向かってオーバは指を立てクルクルと回す動きを見せる。
「ほら!!二人の面倒は見ていくからあんたたちは依頼主のところに早くそれを持っていきな!!ただし、絶対に素手で触るんじゃないよ!!」
「え?でも・・・」
横になっている恋人を見て不安そうな顔を見せるレオン。そんな彼にオーバは鋭い眼光を向ける。
「なんだい!!私が信用できないってのかい!?」
「そんなことは言ってないよ」
「え?ソフィアは信用してないけど?」
「何を言
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