もう一つの100年クエスト
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らはたまたま持っていた縄を使って降りてきたようだが、見上げる限り元いた場所が見えないほどのところまで落下しているのがわかる。
「これは登るのは無理だな」
「てかレオン良く無事だったね」
どれ程の高さから落下したのかわからないが、普通なら命を落としてもおかしくないほどの高さは余裕である。そしてそれを確信付けるように、レオンは立ち上がろうと地面に手を付いた際、あるものに手が触れ顔が青くなった。
「これは・・・」
それはどう見ても骨。それも一つではない。いくつもの骨が周囲に落ちており、中には人の頭部と思われるものまである。
「なるほど。これが100年クエスト」
「あそこの入口を探し出すまでが困難な上にそれを見つけても無事にここまで降りてこなければならない」
「降りれなければ死、あるのみってことか」
その空間は奥へと続いており、その先に何かがあるのは誰の目から見ても明らかだった。そのため彼らはできる限りの警戒と準備を行い進んでいく。
「わぁ!!」
「なんだこれは!?」
その道はとにかく険しかった。100年も前のものとは思えないほどの多彩な罠が張り巡らせてあり、それを掻い潜ろうとすればさらなる罠が待ち受けている。少しでも気を緩めれば命を奪われかねないその道を彼らは助け合い、協力しながら進んでいった。
「「「「「ハァ・・・ハァ・・・」」」」」
何日ほど経ったのだろうか、彼らはあらゆる道を進んでいくうちに広く開かれた空間へとたどり着いていた。そしてその空間の中心には、台座に丁寧に置かれた金色の宝玉があった。
「あれが今回の依頼の・・・」
「これは確かに・・・長い間遂行されなかったのも頷けるな」
ここに来るまでに多くの人の骨を見かけた彼らは進んできた道を見ながらそう言う。しかし、ようやく依頼達成ができそうなこともありレオンは真っ先にその宝玉を掴みにいった。
「待て!!」
手を伸ばしかけた青年。しかし、そんな彼に待ったをかけたのは彼の従兄弟だった。
「どうしたの?リオンくん」
「何があるかわからんからな。不用意に取りに行くな」
「いやいや・・・さすがにもう大丈ーーー」
彼の忠告を無視して掴もうとしたレオン。しかし、彼はそれに手を触れる直前で手を止めたまま固まってしまった。
「どうした?」
「何かあったの?」
「あ・・・いや・・・」
何かを見つけてしばし固まっていたレオン。しばらく動けなくなっている彼を見たカグラは痺れを切らしたのか、彼を押し退け宝玉に手を伸ばす。
「全く・・・何をやっているんだ」
「あ!!カグラさん!!」
止めようとしたレオンよりも早くカグラはその宝玉を手に取る。ただ、特に何も起こることもなく彼女は宝玉を手に取ることができ
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