もう一つの100年クエスト
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に行くのか?」
世界中を飛び回ることになっている彼女たちは次はどこに行くのかと、リュシーから渡された依頼書に視線を落とす。だが、そこに書かれていたのは彼らが考えていたものとは違うものだった。
「あれ?これって・・・」
「前に俺が受けた奴じゃ・・・」
蛇姫の鱗のメンバーたちには見覚えのある依頼。それは以前シリルとウェンディが蛇姫の鱗に在籍していたこと、レオンがジュラからの頼みで引き受けたもう一つの100年クエストだった。
「これは確か中止にされたはずでは?」
「アクノロギアが彷徨いているからと・・・」
リオンとカグラがリュシーへと問いかける。それに彼女は頷いた後、返答した。
「確かにその依頼は中止された。依頼主も一度はそれに納得してくれたらしいんだけど、今はもうアクノロギアがいないでしょ?そのことを知ったからかもう一度引き受けてほしいと依頼の再申請が来たのよ」
ティオスと天海により仕留められたアクノロギア。その存在がこの依頼を中止した理由だったのは間違いないが、その脅威が取り除かれた以上もう一度それを受けてほしいと考えるのは依頼者としても当然と言える。しかし、そのことで引っ掛かる点もあった。
「依頼主がまだ生きてるってこと?」
首をかしげながら問いかける銀髪の少女。100年クエストは100年間誰一人として達成できたものがいなかったことにより命名された依頼。つまり依頼した人物もその頃から存命していることになる。
「依頼主のことは私たちもよくわからないの。色んなところを経由して依頼を送ってきてるらしくて・・・」
「お前たちも大変なんだな」
「なんでソフィアの方を見るの?カグラさん」
まるで自分がいると大変とでも言われているような気がした少女は目を細めるが、カグラは何も言うことはない。実際にそう思っているのは間違いないのだろうから。
「それでこの100分クエストを俺たちでやってこいと」
「何?100分クエストって」
「リアルタイムアタックでもしてたの?」
本気なのか冗談なのかわからないレオンのボケへシェリアとラウルが突っ込みをいれると、リュシーは苦笑しながらも頷いて答える。
「そう。本当は一つのギルドにお願いした方がいいんだけど、状況が状況だからね。少人数で確実に遂行できるメンバーを選定した結果、あなたたちにお願いすることになったの」
「状況が状況・・・ね」
どこか不満げな表情を見せたリオンだったが、姉のことが大好きなソフィアが彼女へと厳しい表情を見せる青年の足を踏みつけ何も言えない状況にしていた。
「出発の日とかはそっちで決めていいから、任せていいよね?」
「もちろん!!」
「心得た」
「リベンジになるのか」
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