もう一つの100年クエスト
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からそれは意味がないって!!」
「ぐっ!!」
またしても煙に変化していたグラシアンさんが姿を現し、難なく彼へと攻撃を加える。
「こいつは俺がやる。そっちは任せる」
「「はい!!」」
「「おう!!」」
相性的に有利なのを見てゲンナイはグラシアンさんへと任せることにした。そのため俺たちは四人がかりでコウテツさんへと向かっていく。
「全く・・・」
絶対的に不利な状況にも関わらず彼に焦る様子はない。顔が見えていないからというのもあるだろうが、声色的にも平常心を保っているのはよくわかった。
「それでも・・・」
ただ、それでも俺たちが焦る必要は一切なかった。この状況で彼から攻撃を仕掛けてくることはほぼあり得ない。そのため真っ先に俺が突っ込むと、相手はそれに合わせてこちらに視線を向ける。
「アイスメイク・・・」
攻撃の間合いに入りかけたそのタイミングで急ブレーキをかける俺。この攻撃はフェイク、反対方向からコウテツの背後を取ったグレイさんが攻撃を放った。
「槍騎兵!!」
死角から放たれた氷の槍。だが、それに反応したコウテツは全てを鉄へと変えてそれを防いでいた。
「影竜の斬撃!!」
「ぐっ!!」
グレイさんの攻撃を完全に防いでみせたコウテツさん。だが、その後ろからローグさんが攻撃を加えると彼は反応することができず地面を転がる。
「天竜の翼撃!!」
「ぐわあああああ!!」
そんな彼にさらなる攻撃を加えるのは天空の巫女。彼女の風により打ち上げられた相手へ俺も追撃しようとジャンプする。
「水竜の・・・」
大きく息を吸い込みブレスの体勢に入る。コウテツはそれに気が付いているようだが、とてもじゃないが錬金術を出せような状況には見えない。
「咆哮!!」
相手の全てを飲み込むほどの大きな水の波動。空中で身動きの取れないコウテツはそれを避けることはできないはずだった。
「封印の氷地獄!!」
完全に決まったはずの攻撃。しかしそれは彼に届く前に黒い氷により遮られてしまった。
「え?」
「この魔法は・・・」
地面に着地して魔法を放った人物の方へと視線を向ける。そこにいたのは三人。
「わぁ!!シリルとウェンディだぁ!!久しぶり!!」
一人は俺たちよりも少し背の高い銀色の髪をした少女。彼女は満面の笑みで俺たちへと手を振るが、その顔を見た俺とウェンディは背筋が凍ったのは言うまでもない。
「こんなところでお前に会えるとは・・・面倒なことだな、グレイ」
真ん中にいる背の高い銀色の髪をした青年は弟弟子である黒髪の氷の魔導士を睨み付ける。ただでさえも鋭いその眼光は、よりいっそうの鋭さへとなっていた。
「ま
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