もう一つの100年クエスト
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デュークへと強烈な一撃を放ったグラシアンさん。それを受けたデュークは少し怒っているものの、彼はすぐに冷静さを取り戻していた。
「今のアテナを制御できるのは俺だけだ。いいのかい?敵に回しちゃいけねぇ女だぜ」
なおも交渉を続けようとするデューク。てっきり先ほどの一撃で交渉は決裂したと思ったが、彼はまだ諦めてなかったらしい。
「そのアテナを完全体にするのに魔導士の魔力が必要ってわけか」
「さっきも話したが俺には魔法の才能がない。魔力を集めるには魔導士が必要だろ?」
「だったらこいつらに拘る必要もまたないんじゃないのか?」
グラシアンさんの発言はもっともだと思う。この大陸にも魔導士はたくさんいるはず。それなのに捕まえられたのは妖精の尻尾の俺たちに標的を絞ってきた。それが謎で仕方がない。
「いやいや、魔力なら誰でもいいわけじゃない」
「??」
その瞬間俺たちの方へと視線が向いたのに気がついた。それに危険を察知した俺たちは慌てて後方へと飛び去る。
「ほう。いい反応だな」
俺たちがいたところから魔力の波動が吹き上がってくる。もしそれを受けていたらどうなっていたら想像するとゾッとする。
「なんだ?突然・・・」
ただ、その攻撃が放たれなかった人物が一人いた。それは俺の隣にいたグレイさん。ローグさんとグラシアンさんも攻撃を放たれたにも関わらず、彼だけはその攻撃の対象になっていなかった。
「まさかお前らの狙いは・・・」
それにより彼らがなぜ俺たちを狙ったのか、真っ先に妖精の尻尾を狙ったのかがわかった。その理由は俺とウェンディ・・・そしてナツさんがいたからだろう。
「欲しいのはドラゴンの魔力」
アテナが完全体になるために必要なのはドラゴンの力。なぜドラゴンの力に限定されているのかはわからないが、それなら一般の魔導士を狙わない理由は説明がつく。
「オロオロ・・・てっとり早くドラゴンの魔力を集めようとドグラコアを回収しようとしたんだが・・・」
「お前たちに邪魔されたというわけだ」
ゲンナイとコウテツがそう言う。あの大迷宮に彼らの仲間の一人が来ていたようなようなのだが、偶然鉢合わせたグレイさんに倒されてしまったため、その力を手にすることができなかったらしい。
「これじゃあますます協力することなんかできないね」
「うん。そうだね」
だが、今の攻撃は悪手だっただろう。俺たちの目の前の敵に対する警戒心をよりいっそう高めることとなったのだから。
「もっと穏便に行きたかったが・・・ゲンナイ、コウテツ」
デュークの指示を受けて二人は動き出す。そのうちの一人、歌舞伎のような姿のゲンナイが錬金術を放とうとしてくるが・・・
「だ
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