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仮面ライダーBLACK RX〜ネオゴルゴムの陰謀〜
第二十一話『揺らめく命』
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 怪人は両手を挙げ、交戦の意思はないことを証明する。それを確認した光太郎はバイオライダーに変身する。
 「ネオゴルゴム、何が目的だ!」
 バイオライダーは怪人の行動を警戒する。
 「俺達はネオゴルゴムではない!だからこうして話がしたかったんだ!」
 怪人は身振り手振りで説明する。
 「話だと!」
 「そうだ。ここでは話すのも窮屈だ。こっちへ来てくれないか。」
 怪人の言動と態度から本当に交戦の意思がないことを確認したバイオライダーは怪人に誘導され、ある洞窟へと案内された。
 「ここは…確か…」
 バイオライダーが案内された場所は、かつてクジラ怪人が住んでいた洞窟であった。
 「みんな、仮面ライダーを連れてきたぞ。」
 怪人の声を聞き、数体の怪人達がバイオライダーの前に現れる。目の前に突然大量の怪人が現れたことでバイオライダーは罠だったのかと疑ったが、怪人達の様子を見て警戒を解く。何故なら怪人達は皆、体の一部が変色したり、損傷していたからだ。
 「お前達、その怪我はどうしたんだ!」
 その異様な光景に流石にバイオライダーも心配する。
 「狭いだろうが、座ってくれ。落ち着いて話そう。」
 怪人の言葉を聞き、バイオライダーは座る。
 「それで、一体何があったんだ?」
 「まず、俺達は旧ゴルゴムのメンバーであって、ネオゴルゴムとは一切無関係だ。そのことを踏まえて、聞いてほしい。」
 バイオライダーの質問に、怪人は前置きをしてから話し始める。
 「仮面ライダーによって創世王が倒され、組織としてのゴルゴムは滅んだ。残された俺達は創世王、そして倒された同胞達の仇を取ろうと、最初の頃は思っていた。だが、チャンスを狙っているうちにクライシス帝国が滅び、仮面ライダーも日本を離れた。そうしていると、今度は人間による海洋汚染が加速度的に進んでゆき、薬物、重油、様々なものが俺達の身体を蝕んでいった。ここにいる俺達は数少ない海の怪人達の生き残りだ。とはいっても、最早俺達には戦える力なんてほとんど残っていない。そこで俺達は考えた。このまま暴れたって、仮面ライダーに倒されるのが関の山。倒されるために暴れるなんて馬鹿馬鹿しいんじゃないのか、地球のために、もっと別のことをするべきではないのか。そこで、俺達は一つの答えに辿り着いた。せめてこの命が尽きるまで、俺達の愛した海の中で生き、海の中で終わろうというものだ。言うなれば、ここは俺達海の怪人の終活会場というわけだ。」
 「思えば、多くの仲間がここで最後を迎えた。イッカク怪人も、サンゴ怪人も、ウツボ怪人も逝ってしまった。」
 「ワカメ怪人なんて、群れがまるまる滅んじまったじゃないか。増えすぎていて種として滅びることはないだろうって言われていたのに。」
 怪人達は自身の境遇を語る。
 「それがどう
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