崩壊する迷宮
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していくと、ゲートで元の場所に戻った際にみんなが集まっていることに気が付く。
「全部壊せたの?」
「それが・・・」
先にその場にいたウェンディに問いかけるが、何かがおかしい。俺はセレーネの方を見ると、彼女は今にも事切れそうな表情の中、困惑していた。
「あと一つ・・・あと一つ壊せばドグラマグを弱体化できるのに・・・その一つの場所がわからぬ・・・」
どうやら最後の一つが元の場所から移ってしまっているらしく特定することができないらしい。その一つが残っている限り、ナツさんたちがドグラマグに勝つことはできないとのこと。
「これのことか?」
どうすればいいのかわからずにいた俺たちの背後から聞こえてくる女性の声。そこには何度も戦ってきたディアボロスの三人組の姿があった。
「キリア!!」
「お前・・・」
「勘違いするな、スザクのためじゃ。ワシにとっては仲間じゃからな」
どうやらナツさんとスザクさんの共闘で土神竜に戦いを挑んでいるらしく、意外にも仲間想いな彼女は最後のドグラコアを破壊した。
ガクッ
そしてそれを見届けたと同時に、力尽きたのかセレーネが膝をつく。
「セレーネ!!」
「しっかりせんか!!マスター!!」
息も絶え絶えで顔色も悪いセレーネ。しかもさっきまでドグラコアを破壊するために次々に俺たちのことを別空間へと運んでいたこともあり、魔力の消耗も激しい。
「ウェンディ!!治せるか!?」
「ずっと治癒の魔法をかけてますが、魔力の消耗が激しいみたいで・・・」
「全然傷が塞がらない・・・」
話を聞いた限りだと、先ほどここに炎神竜が来ていたらしく、そいつとセレーネは戦って負傷したらしい。神の名がつくドラゴン同士の戦いとなれば、それだけのダメージがつくのも無理はないか。
「これからどうするの?」
「ナツの加勢に行こう!!」
「い・・・いや、迷宮を出よ・・・仲間を信・・・じる・・・ならば・・・」
ナツさんたちの加勢に向かおうにもその場所もわからない上に今のセレーネに無理をさせることも出来ない。そのため俺たちは彼らの無事を祈りながら、その場から撤退することになった。
「あ!!あのじいさん!!」
「うわ!!大丈夫ですか?」
出口を出ると、いつの間にかセレーネの魔法からこの地へと戻されていたエレフセリアさんが倒れており駆けつける。幸い気を失っているだけで、外傷もほとんど見受けられない。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
その直後、周囲に何度目だろうか、震動と共に地響きが聞こえてくる。その大きさはこれまでの比ではなかった。
「エレフセリア殿を守れ!!」
「任せろ!!」
「おい!!セレーネ!!しっ
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