崩壊する迷宮
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ながら、俺たちはシャルルのあとを追いかけていった。
第三者side
「はっはー!!もう奇跡は起こらんぞ!!」
次々に繰り出されるキリアの斬激。ルーシィはそれを回避することもガードすることもできずにその身一つで受け続けている。
(あたしじゃ・・・あたし一人じゃかなわない・・・)
全身がボロボロになり血塗れの彼女は今にも事切れそうだった。諦めてそのまま倒れれば楽になれる。そんな気持ちさえ出てきたその時・・・
『ルーシィ』
頭の中に響いてくる仲間の声。
「みんな・・・」
走馬灯なのかとすら思えるほど今まで出会った仲間たち・・・いや、多くの人々の姿が頭へと浮かんでくる。そしてそれは、彼女を勇気づけるには十分だった。
「そうだ・・・あたしたちの強さはギルドの絆なんだ!!」
倒れかけた身体を持ち直し敵を見据える。一糸纏わぬ目の前の敵はなかなかにシュールだが、彼女はそれを気にすることはない。
「絆だぁ?そんなんで腹がふくれるのかい?一人ぼっちで切り裂かれるお嬢さんよぉ」
「一人じゃない。あたしの身体には仲間の記憶が染み付いてる」
目を閉じればいくらでも思い出される記憶の数々。それがある限り、彼女に不可能はなかった。
「星霊衣合体・アクエリアス×ジェミニ!!」
「姫!!そのフォームはまだ16秒しか維持できません!!」
「その16秒にかける!!」
黒と白の水着のような衣装へと変身した彼女は詠唱を開始する。するとキリアの周りに海のように水が押し寄せ、ルーシィの形をした水の人形が彼女へと襲いかかる。
「本体はどこじゃ!?」
「ここだぁ!!」
「エルザ!?」
突然背後から斬りかかってくる緋色の剣士を凪ぎ払うがそれも水でできた人形。次から次に妖精の尻尾の姿をした水人形たちが襲ってくるが、突然一切見覚えのない二人の女性の姿の水人形に囲まれる。
(ギルドだけじゃない。今まで出会った全ての人の記憶があたしの力になるんだ!!)
ルーシィ、ユキノ、ヒスイ、三人の星霊魔導士がキリアを囲むと彼女たちを繋ぐように魔力の囲いができる。それはまるで正三角形のようにバランスが取れていた。
「星霊三位一体超魔法・ゴッドフリート!!」
星の瞬きのような光が中心にいた女性を襲う。そのあまりの破壊力に彼女は意識を失い、水の中に沈んだ。
「これが・・・絆の力よ」
そして自らの限界をも引き出した星霊魔導士は力尽き、その場に伏せるのだった。
シリルside
シャルルの後を追いかけ彼
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