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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
白VS黒
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す。
 とにかく武装の切り替えが早い。更には近接、射撃、防御に全く溜めという行為がデュノアさんには無い。攻守に入る動作はあるけどその予備動作、準備というものが無い。つまり武器を切り替えた瞬間にはその武装で攻撃を仕掛けてきている。
 しかも距離も絶妙です。相手が諦め切れない位置に陣取って、常に相手の先を取る。
 つまりジャンケンで言えばデュノアさんは手を出した瞬間、その手を変えることが出来る。それならば普通の……ましてやIS学園に入って数ヶ月の人がそれに勝てるわけが無い。デュノアさんに勝つには最低でも二つ同時に行えなければならないから。

 これ……機体が第三世代でも余程上手く立ち回らないと負けますね。

「一夏!」

 箒さんの叫びで視線を戻すと、AICに再び捉えられた一夏さんがいました。その瞬間『シュヴァルツェア・レーゲン』から6つのワイヤーブレードが射出されて、動きの止まった『白式』を切り刻む。
 装甲の3分の1近くを吹き飛ばされ、更にあの状況ではシールドエネルギーもかなり削られたでしょう。

 もう一回食らえば落ちる。そのくらいアリーナ席からでも分かります。

 それでも『シュヴァルツェア・レーゲン』の攻撃は終わらず、右手をワイヤーブレードで拘束するとそのまま捻りながら地面へと叩きつけた。

「一夏! くっそぉ!」

 箒さんが観客席からアリーナへと飛び出そうする。

「箒さん落ち着いて!」

 慌てて腰にしがみ付いて引き止める。というよりここからじゃシールドがあって入れないんですってば!

「しかしあれはやりすぎだ!」

「私たちが喚いたところで変わりません! 今は一夏さんたちを信じましょう!」

「くぅ……!」

 箒さんが悔しそうに俯くと共に再びその場に座った時、アリーナが沸いた。見るとボーデヴィッヒさんが一夏さんを踏みつけて動けないようにしています。
 その状態でレールカノンを向ける。

 避けられない様にしてから叩き込むつもりですか!?

「あ……」

 箒さんの声が聞こえる。アリーナの誰もがここで終わりと思った。

 思っていた。


ガァン!


 次の瞬間にはデュノアさんがボーデヴィッヒさんに構えた盾で体当たりを食らわして弾き飛ばした。

「ほ……」

「よかった……」

 私と箒さんがほぼ同時にそう言う。あれ? 岸原さんは?

 確認すると既にシールドエネルギーが切れたのでしょう。アリーナの端には各部の装甲を剥ぎ取られて行動不能になり、膝をついている『ラファール・リヴァイブ』がいました。

 あの短時間でカスタム機とは言え同世代を打ち負かすなんて……

 デュノアさんはそのまま弾切れになったのかアサルトライフルは投げ捨てて
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