第3部
ルザミ
辺境の島ルザミ
[7/7]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
れてるようで悔しい。
「……ナギ?」
いや、よく見ると、どうもさっきからナギの様子が変だ。本棚を見たと思ったら、今度はキッチン、かと思えば天井を見上げたまま微動だにしない。まるで部屋の中を探っているようだ。
その不自然な仕草に私は首をかしげる。この島に来てから、彼に何かあったのだろうか?
「こんにちは、旅人さん」
『!?』
突然声をかけられ、大きく体をびくつかせる。そのよく通る中性的な声に、皆一斉に声の主の方を振り向いた。
「こんな辺境の島に見知らぬ泥棒が入り込むとは、十何年ぶりかな」
泥棒が入ったと言う割には、にこやかに話しかける一人の女性。その人こそ、この家の主であるフィオナさんなのだろう。なぜなら彼女はナギと同じ、腰まで届く見事な銀髪をしていたからだ。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ