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俺様勇者と武闘家日記
第3部
ルザミ
辺境の島ルザミ
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れてるようで悔しい。
「……ナギ?」
 いや、よく見ると、どうもさっきからナギの様子が変だ。本棚を見たと思ったら、今度はキッチン、かと思えば天井を見上げたまま微動だにしない。まるで部屋の中を探っているようだ。
 その不自然な仕草に私は首をかしげる。この島に来てから、彼に何かあったのだろうか?
「こんにちは、旅人さん」
『!?』
 突然声をかけられ、大きく体をびくつかせる。そのよく通る中性的な声に、皆一斉に声の主の方を振り向いた。
「こんな辺境の島に見知らぬ泥棒が入り込むとは、十何年ぶりかな」
 泥棒が入ったと言う割には、にこやかに話しかける一人の女性。その人こそ、この家の主であるフィオナさんなのだろう。なぜなら彼女はナギと同じ、腰まで届く見事な銀髪をしていたからだ。


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