バトルダンジョン
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とは、恐らくあの女剣士とスザクと名乗っていた人もいるはず。この三人は問題ないけど、スザクのことを考えると時間も手間もかけたくない。
「ウェンディ、やろう」
「うん、わかってる」
すぐさま臨戦態勢に入る俺とウェンディ。それを見てディアボロスの二人もすぐに魔力を高めていく。
「マッドモール、わかっているな」
「もちろんっちゃ。二人とも竜の匂いがするっちゃ」
ディアボロスはドラゴンを食べて力を手に入れるが、それは俺たち滅竜魔導士にも適応されるらしい。匂いで俺たちが自分たちと同じ力の持ち主だと理解した彼らは、間髪置かずに襲い掛かってきた。
「天竜の咆哮!!」
「水竜の鉄拳!!」
ウェンディは灰の男を、俺は鎧の男へと攻撃を繰り出す。しかし、灰の男は自らの身体も灰へと変換できるため魔法が効かず、俺の攻撃の方は・・・
「いっ!!」
肉体部分を突いたはずなのに、あまりの堅さに全くダメージを与えられない。
「鎧竜に物理攻撃は効かないっちゃ!!」
「うわっ!!」
よろけた俺にカウンターを喰らわせてくる鎧の竜。その一撃は彼の体重も相まってとてつもなく重い。
「シリル!!」
「よそ見かね」
「きゃっ!!」
地面に叩きつけられた俺に意識が向いてしまったことで隙が生まれたウェンディも灰の男から一撃を受ける。彼らは双方に追撃の一打を放ってきたが、俺たちはすぐに立ち上がりそれを交わす。
「大丈夫〜?シリル〜?」
「手伝う?ウェンディ」
「大丈夫だよ、セシリー」
「心配しないで、シャルル」
駆け寄ってくる二人を制止して俺とウェンディは相手の声が聞こえるギリギリの距離まで身体を寄せる。
「灰の魔法、私の魔法で吹き飛ばせそう」
「だと問題はあの大男だけか」
灰になって攻撃を交わしてはいるけど、核となるものがどこかにあるはず。それを見つけられればうまく攻められるか。
「シリル」
「ん?」
「あの男の人、打ち上げられる?」
想定していなかった少女の問いに困惑するが、うまく魔法を組み合わせれば俺のパワーでもそれくらいはできるかもしれない。
「何するの?」
「実はね・・・」
コソコソと耳打ちしてくるウェンディ。俺は相手に不意打ちをされないように視線をそちらに向けたまま話を聞き、笑みを浮かべる。
「それでいこう!!ウェンディ」
「うん!!お願いね!!」
「任せて!!」
彼女の名案を受けてすぐさま走り出す。その向かう相手はもちろん鎧の男。
「何度来ても同じっちゃ」
「どうかな?」
滅悪魔法も解放して足に水と風を纏う。それをそのまま男の土手っ腹目掛けて放つ。
「無駄だっちゃ」
「そうかな?」
「!!」
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