バトルダンジョン
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こと?」
本人と言うのはエレフセリアさんのことなのだろう。ただ、法竜の力は彼のものなのだから、その知識は全て彼が持っているはずなのでは・・・
「心臓は迷宮の力でエレフセリア本体の力をも超えてしまったのよ」
ドグラマグに喰われたという心臓はいまだに残っているどころかさらに力をつけていると言うのか、にわかには信じがたいけど、彼女は何かしらの方法でそのことを調べたのだろうし、ここは信じるべきなのか。
「ただし・・・本体が死んでしまえばその力は失われてしまう」
「く・・・」
本来の人間の姿へと戻ったエレフセリアさん。それを確認するや否や、セレーネは彼を指差す。
「・・・というわけで、安全なところにいて頂戴」
「うあああああ!!」
「エレフセリア様!!」
その直後、煙に包まれて姿を消すエレフセリアさん。彼の姿はおろか、匂いすら感知できなくなってしまう。
「おい!!じいちゃんをどこにやった!?」
「自害させるわけにいかないから。大丈夫よ、心臓を手に入れるまでは安全だから」
どうやらエレフセリアさんは別空間に隔離されているらしい。彼女の口ぶりからするにその空間では彼は身動きも取れなくなっているのだろうか。
「さぁ、ゲームを始めましょう」
「ゲーム?」
彼を隔離したことで安心したのか、そんなことを言い出すセレーネ。彼は俺の問いに笑みを浮かべながら頷く。
「さっきも言ったでしょ?これはゲームなの。ディアボロスのメンバーは6人。あなたたち妖精の尻尾も6人」
「私たちは頭数に入ってないようね」
しれっと戦力外通告をされたことにシャルルが不満げだったけど、それは仕方ないと思う。特にハッピーなんか戦いには向いてないわけだし。
「6対6のバトルダンジョン。先に心臓を見つけた方の勝ちってわけ」
「お!!なんか面白そうだな!!」
バトルと言われたからか目がキラキラしているナツさん。ただ、気になる点が一つ。
「6人って言いますけど・・・」
「あなたは参加しないんですか?」
セレーネ自身は動こうとしていないのが気になる。すると、彼女はウェンディの問いに頷いた。
「私、主催者だもの。ここで見物させてもらうわ」
「ふざけおって!!今ここで斬り捨ててやる!!」
ディアボロスの魔導士だけで戦うようだが、彼女の態度に苛立ちを募らせていたエルザさんが剣を振るい、彼女を斬ろうとした。だが、セレーネはそれを軽い身のこなしで回避する。
「あなたたちが心臓を持ってきたら相手してあげる」
そう言った彼女の目からはこれまでとは異なり、圧力を感じる。背筋が凍るほどのその雰囲気に、一瞬息を飲んだ。
「やるしかねぇか」
「悪いけど、あいつらはすぐに倒し
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