アルタ・フェイス
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の産み出す魔力によって皆さんの魔力は限界を超えて強くなっているんです』
その直後、身体が何かに包まれるような感覚に襲われます。それはどこか懐かしいような・・・
『思い出してください、あなたの魔力とその身体がこれまでどれだけ多くの困難を乗り越えてきたのかを。
そうすればもう・・・あとは気付くだけです』
その声の主が誰なのかは結局最後まで思い出せませんでした。でも、その言葉は私に勇気を与えてくれました。
「私の限界はここじゃない!!」
シリルside
尻餅をついたまま動けない俺たち。何がどうなっているのか理解に苦しんでいると、隣にいた少女の身体が光り輝き出す。
「え!?ウェンディ!?」
それと共に大人のようになる少女の身体。その身体からは今まで感じたことがないような魔力を放っているのが、隣にいる俺にも伝わってくる。
「ウェンディ!?」
「急に大人に!?」
「一時的なものです!!」
驚いているグレイさんとナツさんにそう叫ぶウェンディ。その直後、彼女は自身の胸元を見て顔を赤くしていたが、すぐに冷静さを取り戻し俺たちへと激を飛ばす。
「皆さん!!これは身体が勘違いしているだけなんです!!魔力は0になっていません!!限界を超えているんです!!」
「限界を超えて・・・」
「自分の身体を信じて!!自分たちの戦ってきた道を思い出して!!」
そう叫ぶ彼女の表情にどこか懐かしさを感じる。そして俺たちは今までのように・・・いや、今まで以上に自らの身体に力を入れていく。
「おおおおお!!」
「うわっ!!なんだこれ・・・」
「魔力が・・・」
「戻って・・・いや・・・これは・・・」
「限界を超えた力・・・」
他のみんなは成長しきっているからか、身体が光るだけで変化はない。ただ、ウェンディ同様に成長途中である俺の身体は彼女と同じほどに大きくなる。
「魔力が漲る!!」
「この状態は長くは続きません!!今のうちに・・・」
感動している俺を他所にすぐさま動き出すウェンディ。俺たちもそれに続くようにアルタ・フェイスへと突進する。
『醜い・・・』
「醜くても綺麗でもどうでもいいさ!!誰に何と言われようと俺たちは俺たちの道を進む!!」
肉体の限界を超えた妖精たちの全力の一撃。それはこれまでびくともしなかったアルタ・フェイスを一撃で粉々にした。
「それが妖精の尻尾の魔導士だ!!」
再生することもなく崩れ去るアルタ・フェイス。それを見届けた俺たちは歓喜の雄叫びを上げるのだった。
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