アルタ・フェイス
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配はない。もしかしたら身動きが取れないのかと思った俺たちは思い思いの魔法をぶつける。
「炎竜王の崩拳!!」
「氷魔・零ノ太刀!!」
「天竜の咆哮!!」
「水竜の咆哮!!」
「アクアメトリア!!」
「紅桜一閃!!」
一斉に攻撃を放ったことで煙に包まれるアルタ・フェイス。しかし、それを受けたにも関わらずそれは傷一つ付いていない。
「効いてねぇのか!?」
「まだです!!」
「攻撃を緩めるな!!」
「おおおおおっ!!」
なおも手を緩めることなく魔法を放ち続ける俺たち。すると、ここまで反撃をしようともしなかったアルタ・フェイスが動く。
「何!?この光・・・」
「これ・・・魔力の塊!!」
アルタ・フェイスの周囲に光が降り注いだかと思うと、それが目映い輝きを放つ。すると、なぜか身体力が入らない。
「なんだこれは・・・」
「身体が・・・動かねぇ」
「いや・・・それよりも・・・」
「ま・・・魔法が使えん!!」
「どうなってんのー!?」
「エーテルナノ濃度が高すぎて・・・」
魔法を放とうとしているはずなのにそれが一切発動しない。その謎の光は空に突き刺さるほどの威力で俺たちを打ち上げる。
「魔力が溢れすぎて魔法が使えねぇってどーゆーことだよ!!」
「そんなのおかしい!!」
「何が起きてるんだ?」
「くそ・・・」
魔力が尽きて使えなくなっているわけではない。むしろ空気中のエーテルナノ濃度はアースランドよりも高いため魔力は普段よりも使えるはずなのに・・・
ウェンディside
身体から力が抜けているような・・・力が入りすぎているような・・・不思議な感覚に陥っている私たち。魔法が使えないことでアルタ・フェイスに向かって行くことができない私たちはさっきまでの勢いが嘘のように身体が動かなくなっている。
『オーバーフローです、ウェンディ』
「!?」
どうすればいいのかと悩んでいると、突然頭の中に誰かの声が聞こえてきます。
『魔力が限界まで高くなったことで身体が・・・魔力が0になったと勘違いしているのです』
「あなたは・・・一体・・・」
聞き覚えのある声なのに、それが誰の物なのか思い出せない。困惑している私に対し、声の主は話を続けます。
『例えば99までしか表示できないものがあるとします。それが100になった時、表示はどうなりますか?』
「0!!」
彼女が何を言いたいのか理解した私。つまり今、私たちが魔法を使えなくなっているのは、本来身体に入りきる量の魔力以上のものが体内にあるから。
『それで身体が自身の魔力がなくなったと勘違いしているんです。でも、本来は違います。アルタ・フェイス
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