アルタ・フェイス
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いかけると、こちらを向きながら少女は力強く頷いた。
「この魔力の流れ・・・エーテルナノの濃度・・・」
「やっぱり間違いないわね!!」
どうやらシャルルも彼女の気付きの正体がわかったらしく、向こうで戦っているグレイさんたちの元へと走り出す。そこにはいつの間にかナツさんが戻ってきていたけど、その様子からセレーネがどこかに逃げてしまったのだとすぐにわかった。
「皆さん!!思い出してください!!冥府の門のフェイスです!!」
「フェイス?」
「評議院の兵器!?」
フェイスは大きさも色もこんな感じで最後は無数の数が地面から生え出てきていた。それはまさしくこの光景と同じと言っていい。ツメアカみたいなモンスターは現れなかったけど。
「私・・・あの事件の後調べてみたんです。あんなにたくさんの兵器をどうやって動かしていたんだろうって」
「タルタロスに起動装置のようなものがあったな」
「まさかこの"手"も人為的に動いているのか?」
「いいえ・・・そこはフェイスと違います。それと魔力の増減という部分も」
フェイスはタルタロスが意思を持って動かすことができた。ただ、今回は誰かが意図してやったわけではない。セレーネが原因ではあるけど、彼女自身が動かしていたわけではないのだから。
「何が言いてぇんだ?ウェンディ」
「茶々いれないの〜」
「黙って聞きなさい」
考えるのが苦手なナツさんは怖い顔をしていたが、セシリーとシャルルに怒られて小さくなっている。
「フェイスと手はものこそ違いますが、仕組みは同じなんです」
「仕組み?」
「何かあったっけ〜?」
あのあとフェイスのことなんて微塵も気にしていなかったから彼女が何を知っているのかわからず次に続く言葉に耳を傾ける。
「一見バラバラに地中から伸びているように見える手ですが、実は地中で繋がっているはずです。これはフェイスもそうでした」
「そうなの!?」
てっきり一つ一つが独立した物体なのだと思っていた俺は衝撃を受ける。だから一つを起動しただけで他にもフェイスが地上からたくさん現れたのか。
「魔力の流れからして間違いないわ」
「で・・・その繋がっていたら・・・どうなるのでしょう?」
「そういうことか!!」
彼女が何を言いたいのかわかった瞬間、俺たちは気合をいれるために円陣を組んでいた。そこで見える全員の顔は明るく見える。
「「「「「本体を叩く!!」」」」」
地中深くで繋がっているならそこを壊せば全てが解決するかもしれない。そうと決まれば、穴を掘ることに長けているバルゴをルーシィさんが呼び出す。
「姫!!話は聞いておりました!!本体にたどり着けなかったらお仕置き・・・ということでしたね」
「本当に聞いてた?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ