アルタ・フェイス
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
次々に地面から現れる巨大な手。俺たちはそれを掻い潜りながら黒月山を目指していた。
「皆さん!!ここからなら水の翼が使えます!!一気に黒月山へ!!」
「おし!!行くぞ!!」
トウカの魔法により瞬間移動する俺たち。そこは黒月山の中腹と思われる場所だった。
「すみません!!頂上までは届きませんでした」
「問題ねぇ!!ここまで来れりゃ十分!!」
「ありがとう、トウカ」
魔力が残り少なかったトウカだったけど、それでも十分な位置までやってこれた。ただ、ここで一つ問題が発生する。
「それにしても・・・」
「ここにも"手"が」
この黒月山でも手が大量発生しており思ったように進めない。しかもそれだけでは終わらない。手の爪から何か赤い色の液体が地面へと落ちると、それは生き物のような形へと変化していく。
「なんだあれは!?」
「"ツメアカ"です!!皆さんの世界で言うモンスターです!!」
「ツメアカって・・・」
「不潔な名前ね」
「汚いよ〜」
もっと他にネーミングがなかったのかと思ってしまうが、出てき方を見てもまさしくそれが合ってしまうからなんとも言えない。
「世界中に現れた"手"からこんな風にモンスターが生まれ続けたら・・・」
「まずいことになりますね」
ルーシィさんの言う通り、その名前に気を取られていたがもっと重大な問題があることに気が付く。この手からこんなモンスターが出ていると考えると、戦う力がない普通の人はたまったもんじゃないだろう。
「早く止めねーとな!!一気に上まで行くぞハッピー!!」
「あいさーっ!!」
ハッピーに持ってもらいセレーネがいると思われる頂上まで最短距離で向かうナツさん。その行動にグレイさんは苛立っていたが、彼の判断は正しい気もする。
「俺も行きます!!」
「待ってシリル!!」
セシリーに持ってもらい彼の後を追いかけようとしたが、ウェンディに止められる。この急いでいる時に何かと思ったけど、先程のことを思い出しその場に止まる。
「何かわかったの?」
「それを調べたいの。シャルル、近付ける」
彼女の感じた違和感の正体を探るために手へと近付くことにした。
「やっぱり大きいね〜!!」
「こんなのが至るところにあるなんて・・・」
真っ白なそれは首が痛くなるほどに見上げなければ頂点が見てないほどに大きい。それに彼女は近付くと、手を伸ばす。
「何かわかる?」
「待ってて」
それに手を当て意識を集中させるウェンディ。彼女の邪魔をされないようにと俺は迫ってくるツメアカたちを蹴散らしていく。
「!!」
「わかったの!?ウェンディ」
「うん!!」
しばらくして彼女の顔が上がったことに気が付いたので問
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ