第一章
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犬は愛情を忘れない
ハム=コーウィンはシアトルのマーケットで店を出している、そこで日々の糧を得ているが彼の友人のマイケル=ブライアント明るい顔立ちのアフリカ系の彼が自分と同じ黒人だが口髭を生やし恰幅のいいコーウィンに自宅に彼を呼んだ時に話した。
「うちのレイブがな」
「ワン」
二人の傍にいる黒いスタンダードプードルを観つつ話した。
「この前十ヶ月会ってない友達と話してな」
「それでか」
「レイブはまだ覚えてるかって話してな」
そしてというのだ。
「僕が散歩に連れて行って」
「そしてか」
「会った時にわかるかって話してな」
「実際にやってみたらか」
「その友達を見たら」
レイブがというのだ。
「早速な」
「わかったのか」
「嬉しそうに鳴いて近寄ったんだよ」
「そうなんだな」
「面白いだろ」
「ああ、犬は頭がいいけれどな」
コーウィンはブライアントが出したレモンティーを飲みつつ応えた、その紅茶にはシロップがたっぷりと入っている。
「それでもな」
「よく覚えてるだろ」
「ああ、立派なもんだな」
「それが犬だな」
「人間並に頭がいいな」
二人でこうした話をした、そして。
コーウィンがアルゼンチンに旅行に行った時だ、白い雌のゴールデンレッドリバーと楽しく遊んでいる若い男女二人を公園で観て言った。
「随分楽しそうだな」
「ああ、俺の親友だよ」
若い男性、黒髪と黒い目で明るい如何にもラテン系という顔で応えた。
「ガラは」
「その娘の名前だな」
「ああ、実は一年半会ってない時期があったんだよ」
「そうなのか」
「実は私達昔付き合ってたの」
今度は若い女が言ってきた、黒い髪と目ではっきりした明るい顔立ちでかなり整っている。やや小柄だがスタイルはよく髪の毛が長い。
「円満に別れたけれどね」
「そうなんだな」
「私はカミラ=パーマン。この街でナースをしているの」
「俺はペドロ=ゴンザレス。タクシーの運転手をしてるよ」
「一年半位会ってなかったけれど」
パーマンはコーウィンに話した。
「ガラの散歩中にね」
「ワン」
「一人で散歩していた俺に気付いて嬉しそうに駆け寄ってくれたんだよ」
今度はゴンザレスが話した。
「それでその場で楽しく遊んでな」
「それから彼がまたガラに会いたいと言ったら」
「会わせてくれるんだよ」
「それで一緒に遊んでるのよ」
「もう交際していないけれどな」
自分達はとだ、ゴンザレスは笑顔で話した。
「ガラとは今も友達同士でな」
「私達も友達同士になったのよ」
「そうか、そうした関係もあるんだな」
コールウェンもその話を聞いて笑顔になった、アルゼンチンの観光だけでなくいい話も知ることが出来たと
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