少女の気付き
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シリルside
妖怪たちを次々に凪ぎ払っていく俺たち。すると、突然目の前にいた妖怪たちが煙のように消えていくではないか。
「妖怪たちが・・・」
「消えてく」
何が起きているのかと思って辺りを見回すと、遠目に術者であるヨウコを倒したエルザさんの姿が目に入り、状況を理解した。
「助かったぁ」
「どうなることかと思ったわ」
「よかったね〜」
危機を脱したことで安堵の表情を浮かべながらその場に横たわるエクシードたち。しかしそれは俺たちも同じで、消耗しているのが自分でもわかる。
「やったね、シリル」
「うん。頑張ったね」
手を差し出してくるウェンディとハイタッチ。星霊たちもこの戦いはかなり答えたらしく、全員ボロボロになっていた。
「そういえば姫、先程からナツさんの姿が見当たりませんが」
「え?」
それを聞いて辺りを見回すが、確かにナツさんの姿だけが見当たらない。あのレベルの妖怪に彼がやられることなど想像できないが、万が一のことを考えると全員がざわつき始めた。
「ナツ様ならマフラーをした茶釜を追いかけて向こうの方へ」
「茶釜!?MO・・・自分にはタヌキに見えましたが」
カプリコーンとタウロスの間で意見が別れているけど、とりあえず彼の後を追いかけることにした俺たち。その際ルーシィさんの魔力も限界だったこともあり、星霊たちには戻ってもらい、俺たちだけで彼が向かったと思われる方向へと走り出すのだった。
「ナツー!!」
「いた!!あそこ!!」
「ナツさん!!」
「待ってください!!」
ようやく探していた彼の姿を見つけ駆け寄る。そのナツさんはマフラーを取り戻したらしく、上裸にマフラー姿と変態のようになっていたけど、誰も突っ込まないので俺もスルーしておく。
「お!!みんな!!いっぱいいた怪獣は倒したのか!?」
「怪獣って・・・」
「エルザが本体を倒したからな」
本当は妖怪なんだけど彼からすればどちらも一緒なのだろうと苦笑い。その俺たちの反応に気が付いていないのか、ナツさんはマフラーを見せびらかして楽しそうにしている。
「・・・で、そちらの方は?」
ナツさんと一緒にいた東洋の侍のような格好をしている男性。彼はウェンディに問われると、会釈してから自己紹介を行う。
「拙者スザクと申す。訳あってセレーネ討伐のためこの世界に召喚された」
「セレーネを?」
「召喚された?」
どうやら彼も本来はアースランドの住人らしく、こちらの世界の住人に呼び寄せられてきたらしい。そんな彼にナツさんは笑顔で答える。
「みんなは俺の仲間だ」
「仲間・・・」
彼は何
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