少女の気付き
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!」
魔力が溢れすぎている世界。それのおかげで本来ルーシィさんが持っていないアクエリアスさんがここにいられるということは、どの星霊も呼び出せる状態にあるということ。そのことを彼女の言葉によって気付いたルーシィさんはすぐに行動に移った。
「そっか!!だったら今日はパーティね!!開け!!黄道十二門の扉!!」
それによって現れたのはルーシィさんが所有する星霊たち。なんかプルーまでいるけど、そこはあえて触れないでおこう。
「すげー!!」
「こいつは壮観だな」
「頼もしい」
「いくよ!!」
星霊たちの力を借りてより戦いを加速させていく俺たち。それによりわずかな隙が生まれたことでエルザさんが術者であるヨウコを倒すために動くのだった。
第三者side
次々に妖怪たちを倒していくシリルたち。それを見ていた男は何を話すわけでもなく、静かにその姿を見つめていた。
「ずいぶん熱心に見ているね」
「・・・」
「そんなに気になるかい?」
後ろから話しかけられた彼は無視を決め込もうとしたが、あまりにも熱心に聞いてくる彼にため息を付きながら回答する。
「思ったより成長してねぇなと思ってな。ドキマギしてるよ」
「まだまだ成長期だからね、これからじゃないのかい?」
「だといいんだがな」
ガッカリとした様子でタメ息をついた彼は天を仰ぐ。すると、その後ろからもう一人の青年が現れたことに気が付くと、声をかける。
「あれ?あいつはもう行ったの?」
「うん。少し時間はかかってるみたいだけどね」
「ふーん」
自らが尋ねたにも関わらずまるで興味がないといった反応を見せる男を睨み付ける青年。ただ、それだけではないような異常なまでの殺意が彼の身体から発せられていた。
「そう睨むな、戦いたいならいつでもやってやる。また殺してやるけどな」
「!!」
その言葉に青年は怒り掴みかかろうとしたが、隣に並ぶ黒髪の青年が間に入り止める。
「落ち着け、今は僕たちは仲間なんだから」
「はい。すみません」
冷静さを取り戻すためにその場から離れていく青年を見送ると、黒髪の青年は男の方へと向き直る。
「今のは良くないよ、いくらなんでも」
「いいじゃんか、今は俺の方が偉いんだぜ?」
全く反省の色のない男を見て肩をすくめる青年。そんな彼の方を見向きもせず、男はさらに戦いの加速している地上へと視線を落とす。
「やっぱり時間がかかるねぇ。まぁ、どこにいるのか探すのも大変だからな」
舌を出しながらそう言った彼は水色の髪の少年をズームする。その戦う姿を見ながら、男は不敵な笑みを浮かべていたのだった。
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