アインクラッド編
黒猫との再開
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倒しても全然アイテムも経験値もくれないだろ? だから、真面目にモンスター狩って進むの面倒になって、装備を〈隠蔽スキル〉と〈索敵スキル〉のボーナスが付くやつで揃えて、ひたすらモンスターにタゲられないように突っ走った」
・・・・無茶苦茶な方法だが、確かにこの階層の迷宮区なら不可能ではない。
ポップ率も低いし、アグロレンジが狭いモンスターばかりなので、ソロプレイヤーとして熟練度を相当上げているキリトの〈隠蔽スキル〉と〈索敵スキル〉を駆使すれば、出来ないこともないはずだ。
けれども、思わず呆れてしまう。
「・・・・ソロプレイヤーならではの戦法だな」
「クラインも同じ事言って呆れてた」
それが妥当なリアクションだとアスカは思う。
「まあ、何にしても、マッピングが早いことはありがたいな。このマップを使えば、明日辺りにはボス部屋までたどり着けそうだな」
「ああ。早くこの階層は抜けたいからな」
アスカはキリトの発言に心の中で同意する。亀やらカニの相手はもうこりごりだ。
「でも、肝心のボス戦が問題なんだよなー・・・」
キリトのぼやきにアスカは自分の頬が引きつるのを感じる。
基本的にボスモンスターはその階層に出現するモンスターと似た奴が多い。
迷宮区で牛型のモンスターが出てきたなら、ボスは巨大な牛であるということだ。
つまり、この階層のボスは恐らく亀かカニに似たモンスターで、きっと冗談みたいに堅い。
「・・・・まあ、偵察隊を派遣して、情報を揃えてみないとな」
珍しくボス戦に対するやる気が起こらないアスカとキリトは揃って同時にふかーく溜息を付いた。
「以上で、第40層ボス攻略会議を終了とします」
場所は第39層にある〈血盟騎士団〉本部。
転移門に近く、団員20人で資金を募って購入した物件だ。
そこまで大きな建物ではないが、それでも60人近くのプレイヤーが入っても、少々手狭に感じる程度。
ぐるっと部屋にいるプレイヤーの顔を確認する。
〈血盟騎士団〉の団員だけでなく、〈聖竜連合〉(〈ドラゴンナイツ〉が名称変更をしただけのギルド)、〈風林火山〉、その他幾つかの中小ギルドに、キリトのようなソロプレイヤーもいる。
だが、全員の表情は決して晴れやかな物ではない。アスカも同様だ。
ボスの情報を聞いたら、誰でもそんな顔になる。
アスカがキリトにマップデータの提供をしてもらった次の日、無事にボス部屋までのマッピングが終了して、〈血盟騎士団〉と〈聖竜連合〉の合同パーティーによる偵察隊が派遣され、ボス部屋へと突入した。
偵察隊は基本的にタンクプレイヤーを中心に構成されて、相手の攻撃パターンを調べることが目的だ。
それで、可能ならばダメージを与えるという感じ。
ボス
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