ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
17.世界樹への一歩
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こっちこっち」
リーファに引っ張られ中央のエレベーターのような場所に向かう。
「リーファ!」
男の声がし、振り返るとそこには大きな背丈に男っぽく整った顔立ち、体には銀のアーマーと緑のマント、額には銀のバンドを巻き、波打つ濃緑の髪を肩下まで垂らしている。二人の男と女のシルフのプレーヤーがいた。
「こんにちは、シグルド」
「パーティーから抜ける気なのか、リーファ」
「うん、まあね」
「残りのメンバーに迷惑がかかるとは思わないか」
「パーティーに参加するのは都合のつく時だけでいつでも抜けていいって約束だったでしょ?」
「だが、お前は俺のパーティーの一員としてすでに名が通っている。理由もなく抜けてもらってはこちらのメンツに関わる」
その言葉に俺が動こうとすると隣の少年の声に足を止める。
「........仲間はアイテムじゃないぜ」
キリトが前に出て、濃緑の髪の男。たしかシグルドとかいう男の元へ向かう。
「なんだと?」
「他のプレーヤーをあんたの大事な剣や鎧みたいに装備にロックしておくことは出来ないって言ったのさ」
「貴様!クズあさりのスプリガン風情がつけあがるな!」
シグルドが腰にある剣の束に手をかける。
「どうせ領地を追放された《レネゲイド》だろ!」
「失礼なこと言わないで、キリトくんはあたしの新しいパートナーよ」
「なに!リーファ!お前も領地を捨ててレネゲイドになる気か!?」
「........ええ、そうよ。あたしここを出るわ」
リーファの言葉にシグルドがついに剣を抜く。
「........小虫が這い回るくらいは捨て置こうと思ったが、泥棒の真似事とは調子に乗りすぎたな!!ノコノコと他種族の領地まで侵入してくるということは切られる覚悟はあるんだよな」
(この男、つくづく腐ってやがる!!)
俺は一歩一歩前に出て、シグルドに近づく。
「.......シュウくん?」
「ちょっとどいてくれ、キリト」
キリトは何も言わず、俺が行くのを止めることなくその場から退く。
「なんだ、貴様もこの男の仲間か!!」
「........腐ってんなテメェは......」
「なんだと.......もう一度言ってみろ!!」
シグルドが剣を完全に俺の方に向け構える。
「剣を構えったってことは、もうあとには引けねぇぞ!!」
俺も背中に背負われた槍を抜く。
「シュウくん、なにする気!!」
「ちょっとな.......心配すんな」
顔だけをリーファに向ける。心配そうにこちらを見ているが、微笑みかける。その表情を一転し、敵を見るような眼で再び、シグルドに顔を向ける。
「だいたい、その程度で
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