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嫌われ少年は今日も妖の世で暮らす
第1話
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僕のことなんだと思ってるんですか」

 これは、今日『ナイフの切れ味を試したい』といってつけられたものだ。相当な切れ味だったようで、かなり傷は深い。まあ、噂を試すために借りて、今写真に刺さっているから……少し悪くなってしまったと思うが。

『これは痕になるぞ。縫合しても?』
「なんでそんな気にかけるんですか?僕、殺してほしいって言いましたよね」
『否定しないってことはいいんだな。おとなしくしていろよ』

 すぐに針と糸を用意して、傷口を縫い合わせ始める鬼神様。普通に痛いし、やめてほしい。痛い。

「っ〜〜〜」
『……』

 なんて勝手なんだ。すごく、嫌だ。

「やめてくれませんか、痛いです」
『勝手に言ってろ。ちなみに、これより死ぬときの方が断然痛いぞ』
「別に……それは、いいんですけど……」

 縫合は五分も経たないうちに終わった。……慣れているようだった。
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