1章「新しい旅先」
11話「フィオレ地方・フォルシティ 港町でライバル出現?!」
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いバトルを行う様子を、周囲に居た地元民や観光客、一般トレーナーなどが見物していた。
「ゴォォォ」
すると、バトルをしていたポケモンのイワークが苦しみながら、地面に倒れていった。
「イワーク!」
イワークのトレーナーである男のトレーナーは、心配しながらすぐさまイワークの元へ駆け寄る。イワークは、体中に傷を負いながら、苦しんでいた。
「くっ。戻れ」
トレーナーは、急いでイワークをモンスターボールに戻すと、相手トレーナーを睨みつける。
「くそっ」
彼が睨みつける先には、ポケモンのマッスグマ(ガラルのすがた)とそのトレーナーである一人の少年が居た。
「すげぇ」
「強すぎだろ」
「あいつ、あのマッスグマだけで15連勝じゃねぇか」
「あのマッスグマ、色が違うのね」
「ガラル地方で生息している個体らしいぞ。それもタイプがこっちのと違うとか」
先程から15戦も行われているバトルを観戦していた人々は、連勝しているガラルのマッスグマとそのトレーナーに、驚きながら感想を述べていた。
「けど」
「ちょっと、やりすぎよね」
「そうよね。ちょっと、ポケモンが可哀想」
「あんな酷いバトル見たことねぇよ」
彼らに驚きつつも、その気持ちは喜びでも興奮でもなく、ただ嫌悪感による感情、その後味の悪さが周囲の人々に漂っていた。大抵のポケモンバトルで、盛り上がりや興奮、少しの不安を感じる事もあったが、今回のは違った。先程から繰り広げるバトルは、連勝したトレーナーによって行き過ぎたものだった。一体、どのようなバトルをすれば、そうなったのかは先程までのバトルを見た者達にしか分からない。
そんな空気の中、バトルを終えた少年は、周囲の観戦者達を見た。彼は、次の挑戦者やバトルができそうなトレーナーを探しているのだ。一方で、彼と目が合ったトレーナー達は、次々と目線をズラして無視をしようとした。その中には、腕に覚える者、普段からバトルをする者が居たが、彼とのバトルを躊躇った。
「・・・もう、いないか」
少年は、対戦相手がもう居ないと判断し、腰からモンスターボールを1つ取り出すと、それを自身のマッスグマへ向けた。
「戻れ、マッスグマ」
「マス」
ボールへ戻すと彼は、その場から離れようと歩き始めた時だった。
「おい、待て!」
「!」
突然の声に、足を止めた少年。声がした方を見ると、観戦者の間をすり抜けて、こちらへ向かって来る者達が居た。それは、サトシ達だった。
「何だい、君は?」
少年は、近づいて来た彼らにそう問いた。
「お前か?ここでバトルを続けているマッスグマのトレーナーは」
先頭に居たサトシは、少年を睨みつけるかのような目で見て、そう答える。
「・・・そうだが」
「お前に用がある」
「なんだバトル希望者か?まぁ、構わん。さっさと」
「違う。
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